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DeNA歓喜のあと 次なる戦いへ──

<あなたの26年のハイライト Part.3>3夜連続サヨナラ勝利「みんながコンディションに苦しむ終盤、どれだけ元気な人がいるか」(石田健大)

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前回の1998年の日本一達成以来、26年もの長きにわたり、ベイスターズのファンは勝利に酔いしれる夜はあっても、大半は悔しがり、嘆き、涙を流し、悲しみとともに過ごしてきた。それらのつらい気持ちはすべて、今年の歓喜を味わうためだった! 4人の論客本誌担当が寄稿。26年間のベイスターズの記憶の中で、忘れられない瞬間はどこにありましたか?
文=吉井祥博(tvkアナウンサー)

2017年8月22日、広島との3連戦の初戦[横浜]、9回裏に3者連続本塁打で逆転サヨナラ。写真は3本目のサヨナラソロを打った宮崎


解説者・三浦大輔


「追いつきましたね」と笑顔で発したのは2017年8月24日、広島戦(横浜)の8回、tvkの放送席で解説していた三浦大輔現監督です。

 ベイスターズは前々日の22日、カープ3連戦の初戦で3点を追う9回、先頭・柴田竜拓選手の右前打を皮切りに筒香嘉智選手がもう少しでライト場外という特大の2ラン! それでも実況をしていた私はまだ1点足りないかなと案じていたら、続くホセ・ロペス選手がレフトスタンド中段へライナーで突き刺さる同点ソロを放ち、自軍ベンチに向かって吠えています。実況しながら泣きそうになりました。同点打は心を揺さぶります。「もう、逆転サヨナラしかありませんよね」と急に放送も強気に転じた直後、宮崎敏郎選手の低い弾道はギリギリでレフトフェンスを越えるサヨナラの一撃!! 6対5。プロ野球史上初3者連続本塁打での逆転サヨナラ勝ちに立ち会えました。ちなみに宮崎選手は同年、打率.323で初の首位打者に輝きましたが、この3連戦は不調で安打は1本だけ。それがサヨナラ本塁打だったことにすごみを感じます。

 翌23日はベンチ裏のリポート席にいました。9回二死から、ロペス選手がまた同点ソロ! なんて神々しいのでしょう。延長10回、先頭の戸柱恭孝選手が四球で出塁。続く梶谷隆幸選手が右腕を巧みに操ってはじき返したライナーは右中間を破る。「トバ、走って」と念じる梶谷選手に応える戸柱選手……。その姿は・・・

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