2年連続Bクラスという屈辱を味わう中で、毎年のように指摘されていたのがリリーフ陣の整備だ。新監督は球団と一体となって積年の課題に着手すると、鮮やかにブルペン陣の立て直しに成功。目に見える形で数字にも表れ、4年ぶりV奪回の原動力となった。 ワーストからトップへ
2年連続Bクラスからの復権を託された
阿部慎之助監督にとって、リリーフ陣の立て直しは最重要課題となっていた。2022年にリーグワーストの3.78だったリリーフ防御率は昨季、やはりリーグワーストの3.81に悪化しており、勝負を分ける7、8回の攻防で後手に回っていたからだ。
開幕前から指揮官はシーズン全体における投手陣のキーマンに抑えの大勢の名前を挙げ、「後ろがしっかりすれば、すべてが落ち着く。逆算ではまっていく。理想を言えば7回は誰、8回は誰としっかり決めたい」と展望を語り、「7、8、9回にそれぞれ2枚ずつ用意して日替わりで起用したり、そういうことができれば1年間乗り切れる」と言葉を続けていた。
「守り勝つ野球」を掲げる中で、その言葉を実行してリーグトップのリリーフ防御率2.27と大幅なV字回復に成功したことが、V奪回におけるカギとなったことは間違いない
【表1】。
イニング別の防御率を見ても、昨季が7回の4.75を筆頭に6回以降は3.61と苦しんだのに対し、今季は2.50と大幅に良化
【表2】。延長に至っては・・・
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