プロ4年目にして自己最高のシーズンとなった。調整が遅れて開幕には間に合わなかったが、その遅れを取り戻して余りある大活躍。1.38の好成績で最優秀防御率のタイトルを獲得し、シーズンを通じて本塁打は1本しか打たれなかった。その要因は、果たして何だったのか。 
99球の“マダックス”で5勝目を挙げた7月5日の広島戦[バンテリン]
理想のフォームを封印
プロ4年目にあたる2024年シーズンに向けて、
高橋宏斗が取り組んでいたのは新しい投球フォームだ。将来を見据えた力みと無駄を省いた体への負担も少ない投げ方。それは師と仰ぐ
山本由伸(現ドジャース)を参考にしたものだった。走り込みや投げ込みではなく、自重トレーニングを重視しながら完成を目指したものの、球の質や制球力に課題が残った。結果的に調整失敗となり、3月中旬に二軍行きを宣告されている。要は「元のフォームに戻してきなさい」というわけだ。これが初登板が4月末にずれ込んだ理由である。理想の投球フォームをいったん封印し、現実を見つめ直した決断が今季の大活躍につながった。ここで重要なのは首脳陣に指示されたからではなく、自らも納得した上で戻したことだろう。
主な球種は力強いストレートと落差を自在に操ることができるスプリット。この2つが投球割合の約8割を占め、追い込んだあとはその割合がさらに上がる。
2ストライクと追い込んだあとはスプリットの割合が上がるが、高橋宏は「すべては真っすぐ次第。ストレートが走っていれば、スプリットもより生きてくる」と語っている。
今季は、この2つの球種を思いどおりのコースに投げることができた。シーズンでの与四球は34。ほぼ同イニングを投げた23年は・・・
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