「この選手の番号は昔、あの選手が着けていたんだ」――。本来は単なる数字に過ぎない背番号というものに、なぜ野球ファンは「物語」を感じるのだろう。大相撲や落語のように師匠へと弟子入りし、名前の継承があるわけではない球界において、唯一それに近い「伝承」の役割を果たすのが背番号だからなのかもしれない。そして永久欠番は、大相撲や落語における「止め名」(栄誉をたたえ、その名前を継承させないこと)みたいなものだと言える。それほど、背番号には意味が込められている。ここでは現在の12球団から各1人、「新しい背番号でのスタート」に臨んでいる人物をピックアップ。それぞれの新背番号に込められている気持ちを、浮き彫りにしてみよう。 ※「2025年の新背番号」の情報は2月6日時点。育成を除く 
個性いっぱいの動く真っすぐを駆使し一軍入りを目指す木下里都
2000年代に入り、背番号『54』は個性豊かな投手が着ける番号となっている。昨季までは中継ぎで活躍した
加治屋蓮が背負っていた。21年に
ソフトバンクから移籍し23年には51試合にリリーフ登板して16ホールドを挙げる活躍で、18年ぶりのリーグ優勝に大きく貢献した。
03年、左のサイドスローリリーフとして加入した助ッ人の
ジェフ・ウィリアムス。その年に25セーブを挙げ18年ぶりのリーグ優勝に大きく貢献。05年には・・・
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