60年来の阪神ファンである。幼少期から喜びも苦しみもタイガースとともに味わってきた虎党は、新監督就任の2025年シーズンをどう見るのか。熱く、そして鋭く、Vロードまでのポイントを語ってもらった。 取材・構成=椎屋博幸、相原礼以奈 写真=宮原和也、株式会社TAP提供、BBM 【視点1】目指すは歴史的連覇
ファンの皆さんは、そりゃあ阪神が優勝することを望んでいると思いますが、僕の場合は、当たり前に優勝するんです。子どものとき、小学1年から中学校が終わるまで9年連続、確率的におかしいのに、
巨人がずっと日本一になって、それを物心ついたときから見ている。戦後、安定して「世の中平等」と言われた時代なのに全然、平等じゃないって(苦笑)。巨人がしたような連覇を、阪神がすることを目的で生きている。
アンチ巨人っているけど、アンチ阪神っていないでしょ。アンチも気にしているファンなわけで……。阪神、阪神でワーッと盛り上がっているときに、「阪神強過ぎて面白くない、なんだあの黄色いの、お花畑じゃないんだからよ、ふざけんな」っていうふうになってくれて初めて、阪神タイガース強いぞ! ってなる。そこを求めているからね。
日本一の翌年の昨季は、連覇を逃した。まあ、ここから連覇していくしかないですね。
藤川球児監督に代わったし、いいほうに考えてね。
何が大事かって見たとき、戦いというのは威勢のいいほうが多分、勝ってきたんじゃないかな。そうすると、阪神をこの歴代60年ぐらい見ているけど、どうしても、あれだけすごいファンがいて、特別な目で見られているじゃないですか。ピンチのときとかは、みんながちょっとうなだれて、俺らが小学校で先生に怒られたとき、神妙にしたポーズをしてればいいんじゃないかっていうようなものが結構、感じられる。
そうするとまた、逆にチャンスのときも「打てなかったらどうしよう」っていうようなものがどこかにわずかだけど、感じますよね。そういう負の部分を気にせずやってくれれば、間違いなく勝つんですけどね。
【視点2】中継ぎ起用に注目
メンバーを見ていくと、ピッチャーが豊富。先発どころか、中継ぎなんか2チームできますよ。
先発は
才木浩人投手に
西勇輝投手に、
村上頌樹投手、
伊藤将司投手に
ビーズリー投手に、
高橋遥人投手もいるわけですよ。高卒3年目の
茨木秀俊投手もいいものがあり、しっかり育てたい。
及川雅貴投手は、本当は先発で試したいとこですよね。
西純矢投手は、監督に言いたいと思ったんですけどね、ショートにしたらいいんですよ。肩がやっぱりピッチャーだから強いし、体はでかいし。バッティングも良くて飛びますから、このチームは左バッターが多いから、右の大砲になりますからね。別に驚くべきことじゃないですよ、今。
大谷翔平選手(ドジャース)がピッチャーでもバッターでもやるわけだから。だったら両方やる、それでもいい。
藤川監督で一番注目なのは・・・
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