ここでは、阪神OBの野球解説者・藪恵壹氏に、新指揮官の采配の行方や、2025年の戦力について解説してもらった。充実した戦力をどう先導していくのか……。2年ぶりのリーグV&日本一奪還への展望を語る。 取材・構成=椎屋博幸 写真=宮原和也 
メジャー経験もあるネルソン[背番号42]がリリーフで加わることで、さらに厚みが増す。藤川監督も期待の新助っ人だ
【プロローグ】藤川色を出しやすい環境
一昨年にリーグ優勝、日本一となり、昨季も苦しみながらも2位に入りました。実力あるチームを指揮する
藤川球児新監督。
岡田彰布前監督が積み上げてきた財産を継承しつつも、自分のカラーを出したい思いが強いはず。岡田政権の2シーズンを経て、さらにアップグレードしたチームになる可能性を強く感じます。
コーチ経験がないのがネック、とも言われていますが、
金本知憲元監督が就任した際も、同じ境遇にありました。阪神はメディア露出が多く、さまざまな意見などがありますが、それを気にしていては、何も始まりません。金本政権では、チーム変革を断行。その過程を経た選手たちが、
矢野燿大元監督の下でさらに経験を積み、岡田前監督の下で成熟して頂点に立った。何をすれば勝てるのか分かっている選手たちを預かるわけですから、監督自身の方針を打ち出しやすいのではないかと見ています。
投手交代についても、監督が投手出身ですから、いくら投手コーチに任せると言っても、究極の場面などでは、責任者として自分の考えで動くと思います。
【投手陣】12球団屈指の選手層
私は投手出身ですから、まずはどうしても投手陣の戦力に目が行きます。新戦力として
巨人から現役ドラフトで
畠世周、メジャー経験のあるニック・ネルソンがリリーフ陣に加わりました。先発ではフィリーズ(マイナー招待選手)へ移籍した
青柳晃洋が抜けましたが、人材は豊富です。
岩崎優、ゲラ、
石井大智、
桐敷拓馬に、この2人が入ってくるとほとんどリリーフ陣は完成してしまいます(笑)。そこに・・・
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