昨季は一軍初マスク、初安打、初打点とプロとしての第一歩を踏み出した。しかし、喜びよりも悔しさが断然大きい。その悔しさがあるからこそ、オフから課題に向き合い、自分の武器である打撃も磨いた。目指すのは、チームに不可欠な存在となること。戦う準備はできている。 取材・構成=早川大介 写真=宮原和也 ※年齢は2025年の満年齢 どっしりとした安定感を
2023年ドラフト1位で大阪桐蔭高から入団し、3年目のシーズンを迎えた。当時「1日でも早く一軍の戦力となり、チームに勢いをつけられるようなプレーでチームに貢献したい」と話してから1年余り、昨年は開幕一軍入りを果たすと、4月4日の阪神戦(京セラドーム)で早くもスタメンマスクを任された。その後は代打起用も続きながら、出場27試合中4試合でスタメン起用。日本シリーズ第2戦では代打で出場し、そのままマスクをかぶるなど、大きな経験を積んだ。それでも、本人は悔しさを感じていた。 昨年からスタメンで出場することを目標にやってきましたが、キャッチャーの層も厚かったですし、その中に自分は入っていけなかったという悔しさをより感じました。今年はその悔しさをかみしめながらやっていますし、絶対に忘れてはいけないと思わされた1年でした。一軍で試合に出場することができ、プロ初安打を放つこともできましたが、それよりもレギュラーとして出場できない悔しさのほうが大きかったです。やはり試合に出場しなければ話にならないので、そこは常に目指してやっていましたし、その悔しさは本当に大きかったです。
試合に出られなかった要因として、もちろん山本(
山本祐大)さんが正捕手の座をつかみ、戸柱(
戸柱恭孝)さんや伊藤(
伊藤光)さんたちベテラン勢の壁もありましたが、それ以上に自分自身に足りないものがあったのだと思います。いざというときに監督やコーチに「松尾を出そう」と思わせることができなかった。自分がキャッチャーとして実力不足だった。守備の面でたくさん反省した1年でもありました。やはり・・・
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