1950年にセ・パ両リーグが誕生してから毎年、そのリーグの最も優れたルーキー(5年目以内の有資格者)が記者投票で選出される「新人王」。一生に一度しか獲得のチャンスがないこのタイトル。ここからは現存する12球団別に、歴代の全新人王を紹介。どのような傾向があったのかというところを深掘りしていく。なお、2004年限りでオリックスと合併した近鉄からも5人の新人王を輩出しており、栄誉を称える。 写真=BBM
※表の[]数字はプロ年数。[2]は2年目、無印は1年目。成績は投手が勝敗、セーブ(1974年以降)、ホールド(2005年以降)、防御率。打者は打率、本塁打、打点、盗塁 
球団唯一の野手での新人王を獲得した蔭山和夫
南海時代から含めて過去12人が新人王を獲得。そのうち11人が投手とほかのチームに比べて野手が少ない。
唯一、野手で新人王を獲得したのは、早大から入団した蔭山和夫だ。2年目には、リーグ最多の104試合に出場し、同1位の三塁打13本、97得点で打線をけん引。
飯田徳治、
木塚忠助らとともに「百万ドルの内野陣」の一員として鉄壁の守備力を誇っていた。昭和生まれ初のベストナイン&新人王に選出されたレジェンド野手だ。
球団初の投手新人王は54年の
宅和本司だ。長身からの剛速球とコントロール抜群の縦のカーブが武器。高卒1年目ながら26勝(9敗)、奪三振(275)、投球回(329.2)、防御率(1.58)とリーグ1位を多く占めた。19歳ながらリーグを代表する選手となった。
89年に本拠地を福岡に移転後初の新人王は94年の
渡辺秀一。31試合に登板し、14試合に先発するなど、先発、中継ぎ問わずフル回転し8勝(4敗)を記録した。
2003年に選ばれた
和田毅は開幕からローテーションを任され、14勝(5敗)をマーク。日本シリーズ第7戦では完投勝利を挙げている。早大から自由枠で入団し、期待を上回る活躍を1年間続け、チームを日本一へと導いた。

年間を通してローテーションを守った和田毅
過去の新人王
1951 蔭山和夫[2] .315 6本28点42盗 1954 宅和本司 26勝9敗 防1.58 1957 木村保 21勝11敗 防2.46 1958 杉浦忠 27勝12敗 防2.05 1970 佐藤道郎 18勝6敗 防2.05 1976 藤田学 [3] 11勝3敗0S 防1.98 1978 村上之宏 5勝8敗3S 防3.61 1994 渡辺秀一 8勝4敗0S 防3.20 2003 和田毅 14勝5敗0S 防3.38 2004 三瀬幸司 4勝3敗28S 防3.06 2009 攝津正 5勝2敗0S34H 防1.47 2019 高橋礼 [2] 12勝6敗0S0H 防3.34 <H担推薦! 2026年の新人王候補>前田悠伍
万全な状態で挑む野球エリート 大阪桐蔭高から2024年ドラフト1位で
ソフトバンクに入団した。昨季は二軍でウエスタン・リーグ新記録の46回2/3連続無失点。一軍ではチームが苦手の
楽天相手に3連敗の中、シーズン初登板し、6回無失点に抑えプロ初勝利をマークするなど順調な成長を見せている。昨季の9月末には左肘関節クリーニング術を受け、「26年を万全な状態で挑み、開幕からローテーションを狙っていきたい」と今季に懸ける思いは強い。(HK)
<生え抜きスターの1年目>柳田悠岐
豪快なフルスイングと柔らかさを持つ 逆方向の左翼へも強い打球を飛ばせる圧倒的なパワーと歴代7位の通算打率.312を誇る高いミート力を兼ね備えた選手だ。2度のリーグMVPに選ばれるなど、球団だけでなく、球史に名を残す活躍をしている。ルーキーイヤーはキャンプA組スタートも、一軍では6試合に出場し、5打数無安打に終わる。二軍ではリーグ1位となる13本塁打をマークするなど高い潜在能力を見せていた。3年目の13年には一軍で104試合に出場し、規定打席に到達しなかったが11本塁打と持ち前のパワーを発揮。そして15年には打率.363、34本塁打、99打点、32盗塁をマークし、史上初のトリプルスリーと首位打者を同時達成した。その後も安定して活躍し続けるホークスの看板選手だ。