日本の有力球児はNPBドラフトでプロ入りするのが、当たり前の流れだった。しかし、時代も変わりつつある。MLBが身近な存在となり、高校生の気質、考え方も、かつてとは異なっている。実際、現場で対象選手を視察するMLBスカウトの生の声を聞いた。 写真=早浪章弘 
今センバツ大会で、阪神甲子園球場のネット裏には、NPB全12球団の関係者が視察。中にはMLB球団の姿も見られた。写真は3万5000人を動員した横浜高[神奈川]対神村学園高[鹿児島]の1回戦
「即メジャー」は難しい判断
ここ最近、アマチュア現場、特に高校野球界周辺におけるメジャー・スカウトの動きが、活発になっている。センバツが開催された阪神甲子園球場でもMLB各球団が熱心に視察している姿が見られた。なぜ、日本人高校生の市場がポピュラーとなっているのか。某MLB球団スカウトは、内情を明かす。
「2025年1月に桐朋高・
森井翔太郎選手がアスレチックスとマイナー契約を結んだことが、大きな転換期となりました。NPBドラフトにおける1位候補が渡米する事実。つまり、交渉や条件次第ではアメリカを選んでくれる可能性がある、ということです。各チームの動きは、すごいです。早くから家族、関係者に接触するケースもある。今回のセンバツに出場した横浜高・織田(
織田翔希)投手を目当てに、開幕前の練習試合に5人体制で視察している球団もありました。企業努力と言えば、それまでですが、目の色を変えて動いている。他球団が視察したことが報道等されれば、われわれも確認作業をしないといけない。後になって、球団から質問された際に『見ていない』では通用しない仕事ですので……。森井投手が契約して以降、間違いなく仕事が増えています(苦笑)」
今後も「高卒→メジャー挑戦」の動きが増えていくのか。ただし、そう簡単にいかない“深い事情”もあるという。某MLB球団スカウトは説明する。
「森井選手の場合は甲子園に出場したことのない学校であり、仮に対象選手が全国大会常連校だった場合・・・
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