この日、スタンドには恩師・渡辺元智氏(前横浜高監督)の姿もあった。今季限りでの引退を発表していたDeNAのG
後藤武敏が、本拠地最終戦となった中日戦で7回に代打で登場。涙を流しながらの現役最終打席は三振に終わった。横浜高の後輩である
筒香嘉智の先制弾でDeNAが勝利した試合後の引退セレモニーには、横浜高の同級生でもある中日・
松坂大輔、
小池正晃二軍外野守備走塁コーチが花束贈呈。この顔ぶれを見て「ああ、あとはあの男がいれば」と思ったファンも多かったはずだ。現中日スカウト、
小山良男。彼がそろえば、98年甲子園春夏連覇メンバーからプロ入りした選手すべてがそろうことになる。セレモニーの後、球場を車で1周、中日ベンチに残っていた松坂の姿を見つけた後藤は、その後ろにいた背広の男に二度びっくり。たぶん、こう言っていたはずだ。「小山、いたならお前も出てきてくれよ」。