今年もまた、ドラフト会議がやってきた。1965年秋からスタートし、55回目。制度をさまざまに変えながら歴史を紡いできた。ここでは2018年の会議まで1年ごとに振り返っていく。 第1回から東京・日比谷の日生会館で行われてきたドラフト会議だが、この年から九段下のグランドパレスに会場を移した。
新会場で最初に読み上げられたのが、1番くじの
ロッテが指名した三菱重工三原の右腕・
田中由郎だ。1位では、6番目の
ヤクルトがセンバツ優勝のスラッガー、
杉村繁(高知商高)を指名した後の巨人で、大きなどよめきが起こる。7番目の巨人が指名したのは、同じく甲子園を沸かせた銚子商高の篠塚利夫。高いバッティングの能力が評価されていた逸材だったが、肋膜炎を患い、ブランクがあったことで体調の不安も伝えられていた。周囲の反対を押し切った
長嶋茂雄監督の決断だったとも言われる。篠塚は、その後、首位打者2度の名選手となったが、80年の監督退任時、一時は自身も引退を決意するほど長嶋監督を慕い・・・
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