俊足巧打の遊撃手と、何かと共通項が多く、昨季は遊撃のポジションを分け合った。オフの自主トレ、春季キャンプではグラウンド内で行動をともにして切磋琢磨。そんな2人がリラックスした空気の中で同級生対談に臨んだ。それでも、レギュラー奪取への思いは強く、互いに“譲らない”という気持ちで高め合っている。 取材・構成=阿部ちはる 写真=井沢雄一郎 おしゃべりが多い?
楽天のショートは近年、激しいレギュラー争いが続いている。茂木栄五郎がその座を射止めたかと思えば、ケガで離脱中に台頭したのが2020年のドライチ、小深田大翔だ。さらに昨季後半は、山崎剛が勝負強い打撃と急成長した守備でお株を奪う活躍を見せ、守備力に長けている村林一輝らも含め、誰がレギュラーを勝ち取るかが注目ポイントとなっている。今回は堅実な守備の小深田と積極的な打撃が武器の山崎、同年代でその座を争う2人に話を聞いた。まだまだ若手の2人。ライバルというより、お互いを高め合う“同志”のような存在だ。 ──2人はともに1995年生まれの同年代です。18年入団の山崎選手のほうが2年先にプロ入りしていますが、同じ年齢で同じ内野手である小深田選手がドラフト1位で入ってきたときには意識はしましたか。
山崎 そうですね。ただ、僕は外野もやっていたので、ライバル意識というよりはどんなプレーをするんだろうとか、そんな感じでした。学生時代に交流があったわけでもなかったので、プレー面が気になっていたかな。でもやっぱり、同級生は意識しちゃうよね。
小深田 そうだね。オレも気になる存在というか、そんな感じで剛を意識していたかな。
山崎 今は一緒に自主トレもしているし、仲はいいよね。ただ……、コブと普段している会話はここでは言えないな。コブとは言えないことしか話してないから(笑)。
小深田 ハハハ。確かにそうかもしれないね(笑)。
山崎 普段からコブは静かで、落ち着いている。2人でいるときは基本的にオレがずっとしゃべっている感じだからね。
小深田 剛はロッカーでも面白いことを言ったり、後輩をいじってみたり……とにかくもう、いつもよくしゃべっているという感じだよね。
山崎 コブと性格は真逆だと思う。似ているところと言ったら、背の低さくらいかな(笑)。
小深田 ハハハ。それはそうだ。
山崎 コブはあまり他人に干渉しないし、面と向かって文句とかも言わないし、とにかく優しいよね。コブが人に対して怒っているところなんて、まったく見たことがないから。
小深田 ハハハ。剛はそうやっていろいろと言えるところがいいよね。そんなふうにいろいろなことを話せるトーク力もうらやましい。
山崎 いやいや、トーク力なんてないって(苦笑)。
小深田 でも、よく考えてみたら・・・
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