自らが描く活躍、その先を見据えて、着実に歩みを進める。投球に対して一切の妥協を許さず、このオフも練習あるのみ! ストイックな姿勢で挑み続けるソフトバンク・尾形崇斗投手が自身を慕い弟子入りした宮里優吾投手とともに取り組む自主トレは、野球人としての“熱い思い”にあふれている。 取材・文=菅原梨恵 写真=湯浅芳昭、BBM、ソフトバンク球団提供 
宮里優吾、尾形崇斗[右]
オフシーズンの過ごし方は十人十色である。1月に入り本格化する自主トレも、また然(しか)り。新シーズンに向けて、とことん追求する選手もいれば、マイペースを貫く選手も。“とことん”――そこですぐにソフトバンク・尾形崇斗投手の顔が浮かんだ。彼の野球と向き合う姿勢は、いい意味で人並み外れている。きっと自主トレも、普通とは違うはず。そう思い密着取材を申し込むと、快く承諾してくれました! このウェルカムな姿勢もまた、右腕の魅力の一つなんです。
今オフの自主トレは、筑後市のファーム施設を拠点に、1クール4~5日で1日休むというスケジュールで行われている(※28日まで)。パートナーは、入団前から尾形投手にあこがれて目標としている育成2年目の宮里優吾投手。志願の弟子入りは、尾形投手もそのポテンシャルを認めているからこそ。ちなみに、尾形投手同様、気迫を前面に押し出した力強い投球が持ち味の宮里投手は今年、支配下昇格が期待される“H担イチオシ”選手の一人であることも、ここで紹介しておこう!
「少数精鋭の『TEAM OGATA』」(尾形)は毎朝8時前、ウエートルームで幕を開ける。ウエート・トレーニングで足を鍛え上げたこの日は、そのまま室内練習場でも「下(下半身)をちゃんと整えてから、上に上げていって」。午前中だけでも充実したメニューを、尾形投手は涼しい顔で、宮里投手は時折キツそうな表情を浮かべながら、それでもしっかりとこなしていった。
一つひとつのプログラム、トレーニングの基本的な流れは、尾形投手が年月をかけて築き上げたもの。まだまだ改善の余地ありとするが、一方で「誇りを持っているぐらい形は決まっている」とも語る。少しずつ新しいものも取り入れながら、自分に合うか否かを身を持って判断。どんどんと磨かれている。
その蓄積が記されたノートは、まさに“秘伝の書”と言えよう。「今までにやったことがない」という新鮮なトレーニングを吸収しようと、宮里投手もノートを常に持参。2投手が逐一、書き記す姿は印象的でした。また・・・
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