
記念セレモニーには阿部監督[前列右から5人目]をはじめレジェンドたちも参加した
ジャイアンツ球場が誕生した1985年から40年を経て、新たな
巨人のファーム球場『ジャイアンツタウンスタジアム』が3月1日に開業。記念試合となった
ヤクルトとの二軍練習試合の前にはセレモニーが実施され、
堀内恒夫氏、
原辰徳氏、
高橋由伸氏、
槙原寛己氏、
村田真一氏、
斎藤雅樹氏の6人のOBに加えて
阿部慎之助監督、
桑田真澄二軍監督、
駒田徳広三軍監督という歴代のレジェンドが集結し、テープカットやバルーンリリースなどが行われた。
始球式では堀内氏が投手を務めて打席には原氏が入り、捕手を務めた高橋氏に対して見事な投球を披露。3人の監督経験者の共演で試合前の球場を盛り上げて記念の日に花を添え、観客から大きな拍手を浴びると、堀内氏は「これだけのものを作るってやっぱり巨人軍はすごい。今の選手は幸せ。僕らもこういう球場でやりたかった。でも、もう遅いな」とメッセージを送った。

始球式では投手・堀内氏[右]、打者・原氏[中]、捕手・高橋氏と3人の監督経験者が共演
二軍の本拠地となる新球場は両翼100メートル、中堅122メートルというグラウンドの広さ、外野フェンスの高さ、マウンドなどが一軍の本拠地である東京ドームと同じ規格。あいさつを行った阿部監督も「初めて見たときにはびっくりした。素晴らしかったし、感動もしたし、うらやましさもあった。近い将来、ジャイアンツを背負う選手が育ってくれることを願うばかり」と期待を込め、桑田二軍監督も「この素晴らしい球場で試合を通じてたくさんの経験を積み、成長していく選手たちを、温かく見守っていただきたい」とファンに呼び掛けた。

東京ドームと同じ規格の新球場から若きG戦士たちが羽ばたいていく
ただの新たなファーム球場というだけではない。新球場は「TOKYO GIANTS TOWN(東京ジャイアンツタウン)」の中核施設となる。2027年に完成予定の水族館とはコンコース経由でつながり、水族館と一体型の球場となるなど、新球場を中心にスポーツとエンターテインメントが融合した街づくりが推し進められていくことになる。
一方、ジャイアンツ寮やトレーニング棟が併設されているジャイアンツ球場は三軍や女子チーム、U-15ジュニアユースなどが練習や試合などで使用していく予定。新球場とジャイアンツ球場は徒歩15分程度の距離にあり、育成環境はさらに整備されることになる。球団の育成に対する本気度の表れと言えるだろう。
再び常勝軍団としての地位を築くために、新球場が次世代のスターを生み出す礎となっていく。
写真=大賀章好