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佐々木朗希の恩師が私学へ転身 来年度新設・盛岡白百合学園高で國保陽平氏が監督就任「目標は高くやったほうが、いい野球人生になる」

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2026年度から共学化し、新たなスタートを切る盛岡白百合学園中高に、高校の硬式野球部が新設される。チームを指揮するのは、大船渡高時代に佐々木朗希(現ドジャース)らを指導してきた國保陽平氏。県立校の教員から私学へ。豊富な指導経験を生かして伝統ある学園で新たな一歩を記す。
取材・文・写真=相原礼以奈

盛岡白百合学園中高の野球部監督に就任した國保監督。『白百合野球』は、来年度入学の選手たちとともに形作る


38歳の決断


 岩手県盛岡市の自然豊かな住宅地からほど近く、小高い丘に建つ学び舎。盛岡白百合学園中高は1892年に開校し、2025年は創立133年を数える。明治から令和の時代まで岩手県唯一のカトリック女子ミッションスクールとして、社会に貢献する女性の教育を目指してきた同校。少子化や共学志向の高まりを背景に、26年度からは男子にも門戸を開くこととなった。全国各地にある姉妹校や姉妹法人の中高、7校では初の男女共学化だ。

 同校は女子校の現在も運動部活動が盛んであり、24年はバスケットボールや剣道、硬式テニス、バドミントン、アーチェリーの各部がインターハイ出場を果たすなど輝かしい実績を残す。共学化により既存の運動部、そして演劇や美術、オーケストラなど文化部にも男子の入部が可能になる。その中で、新設される部活動が唯一、高校の硬式野球部だという。構内の一角には、新たに野球場の整備も予定されている。

 共学化への準備を推進する菅原浩教頭は、「男子が活発に高校生活を送れるような部活動の創設が必要になるということで検討して、まず野球部を創設して、元気に頑張ってもらいたいと。以前、國保先生が大船渡高で教えていたころ、大船渡高の野球部員たちに会ったときの素晴らしいあいさつが印象に残っており、その指導者の先生に来てもらえてうれしく思います」と期待を寄せる。

 國保陽平監督は24年度まで、母校でもある県立校の盛岡一高に勤務していた。盛岡白百合学園中高の浅沼千明校長から監督就任の打診を受け、決断した理由をこう振り返る。

「男女共学の盛岡白百合学園として、新たな一歩を踏み出すときに声を掛けていただいた。すごく評価していただき、やりがいのあることをいただいたと感じました。本当のスタートからなので、学校の先生方、皆さんと一緒に、という思いがあります」

 共学化を翌年に控えた25年度は・・・

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