10月23日のドラフトから約10日後、ソフトバンク・城島健司CBOが1位指名したスタンフォード大・佐々木麟太郎へ指名あいさつした。 文・写真=樋口浩一 
ソフトバンク・城島CBO[左]と対面した佐々木[写真=福岡ソフトバンクホークス提供]
再確認した素質
ソフトバンク・城島健司CBO(チーフベースボールオフィサー)が現地時間11月4日、カリフォルニア州サンノゼのスタンフォード大を訪れ、ドラフト会議で1位に指名した同大の佐々木麟太郎内野手に指名あいさつした。予定されていた午前10時よりも早く、午前9時20分に佐々木は野球部のクラブハウスに到着。城島CBOらは約10分後にやって来て、顔合わせをした。
終了後、城島CBOは取材対応。「彼はいま学業をしっかりやって、野球もしなければいけない。それを大変だとかつらいではなく、これは人生の糧になると前向きに捉えていた。すごくいい子だなと思った。監督さんの話では、言葉(英語)がそれほど得意でなくても、彼の周りに人が集まってくるということだった。彼には根っから人を引き付けるリーダーシップがある。そこはわれわれも評価している部分」と、佐々木の印象を口にした。
また、
王貞治会長と自身のサインを入れたドラフトの当たりくじを手渡し「これをもらったことで、こちらに何も思わなくていいからね」と声を掛けたことを明かした。そして「ウチに縁がなかったら残念かもしれないが、どこへ行こうと大活躍してくれることが第一。ただ、日本だったらウチが一番彼の能力を発揮させられる自信はある」と直接、ラブ
コールを送ったという。
佐々木は花巻東高3年時のドラフトに際してプロ志望届を出すことなく渡米した。今年、大学在学中の佐々木を指名することには、学業を断念させるとする見方もあった。だがこれは違う。いったん休学してプロに進み、復学して卒業することは、アメリカでは珍しいことではないのだ。
また、来年7月のMLBドラフトで指名を受ける可能性もあるが「メジャーのドラフトにかからないような選手だったら魅力はない」と、城島CBOは言った。
ソフトバンクとしては、スタンフォード大の来シーズンが終了するまで交渉はできない。2月13日に開幕し、5月16日に閉幕する。その後NCAA(全米大学体育協会)トーナメントに進んだ場合に、シーズンは6月まで続くことになる。
佐々木は指名あいさつ後に大学を通じて「今回ソフトバンクホークスに指名をしていただいたことについては、大変名誉なことと思っています。また私に対して興味を抱いていただいた全球団に対しても心から感謝を申し上げます。プロの世界で活躍することは私の夢であります。そのためにも今はスタンフォード大の授業と来年のシーズンに全力で集中をしています。良い将来となるよう引き続き全力で頑張っていきます」と、コメントを発表した。
1年生のシーズン、スタンフォード大はACC(アトランティック・コースト・カンファレンス)16校中13位に終わった。佐々木自身は52試合に出場して打率.269、7本塁打、41打点だった。いまは、よりレベルアップして来年の2年生のシーズンに臨もうとしている。「彼には来シーズン、集中してやってもらいたい」と言う城島CBOは、佐々木の成長を楽しみに見守るつもりだ。

佐々木が練習に取り組むスタンフォード大のグラウンドは、充実の設備を誇る