2024年夏から4季連続での甲子園出場。旧チームからの主力選手も残り、今大会は上位進出を狙っている。しかし、現状に満足することはない。激しいチーム内競争を経た精鋭20人が、聖地での全力プレーを誓う。 取材・文=佐々木亨 写真=落合史生 
センバツ選考委員会当日は雪に見舞われた。冬場は限られた環境での練習となったが、集中力を高め、レベルアップを実現させてきた
神宮大会は4強進出
教室の窓越しに見える空から粉雪が舞う。花巻東高の校舎に集まり「その時」を待つ選手たちの表情は、どれも精悍だった。オンラインでの映像を通して、2年連続6回目のセンバツ出場が決まったことを知ってもなお、浮ついた様子は微塵もない。昨秋は東北大会を制して明治神宮大会に出場。その時点で「センバツ当確」と言われながらオフシーズンを過ごしたことも影響しただろう。主将の
古城大翔(3年)は、1月30日の瞬間をこう語るのだ。
「一人ひとりがセンバツに向けて『やるぞ!』という思いの表れだったと思います」
昨秋の花巻東高は、岩手1位として挑んだ東北大会を粘り強く勝ち抜いた。初戦(2回戦)で鶴岡東高(山形)に7回
コールドで勝利すると、準々決勝では三番・
赤間史弥(3年)の2ラン、エースナンバーを背負う左腕・
萬谷堅心(3年)の力投もあって八戸工大一高(青森)を延長10回タイブレークの末に下した。準決勝で東北高(宮城)を退け、迎えた八戸学院光星高(青森)との決勝では、試合中盤に逆転。最終回に1点差まで追い上げられるも、マウンドに立つ萬谷が最後の打者を三振に仕留めて4年ぶり2度目となる秋季東北大会優勝を飾った。
佐々木麟太郎(スタン
フォード大)が1年秋に出場した以来の明治神宮大会では、初戦(2回戦)で四番・古城のビッグアーチ、萬谷の熱投もあり、崇徳高(
広島)に勝利して4強進出を決めた。
出世番号「17」に注目
花巻東高は2024年夏から4季連続出場となる甲子園の戦いに向かう。古城、そして投打に活躍する赤間、萬谷といった昨夏の甲子園経験者でもある3選手が中心を担うチームは、実力校との呼び声が高い。部史を振り返れば、左腕エース・
菊池雄星(エンゼルス)を擁した09年春のセンバツ準優勝が最高成績で、5回目の出場となった昨春は8強。チームを率いる佐々木洋監督は言うのだ。
「先輩たちが築いた過去の歴史を超えるというものを一番の目標にしていきますが、甲子園の戦いとしては、一戦必勝で挑みたい。今回・・・
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