
持ち前の長打力を披露するのはいつか
前半戦の結果だけで評価をするなら、とても合格とは言えないだろう。今季から加入した
ディクソンだ。前半戦終了時点で31試合に出場し打率.161。93打数15安打、4本塁打、36三振の成績を残している。現状では、日本の投手に対応しているとは言い難い。
ただ、石井GM兼任監督はデビューから不調が続いた助っ人砲に対し「今は成績が出てないが、チームにとって大事な選手になってくると思う」と期待をかけていた。「ある程度、辛抱強く待ってあげないと、すぐに芽は出ないんじゃないかな。過去の外国人を見ても、100打席は必要」と長い目で見る意向を示した。
事情を考えれば、やむを得ない点もある。新型コロナウイルスの影響で、チームへの合流は大幅に遅れた。日本デビューを果たしたのは4月の中旬のこと。思いどおりに実戦感覚を積むことはできなかった。
それでも7月6日の
オリックス戦(京セラドーム)では、2対2の9回先頭、
平野佳寿から決勝の4号ソロを放った。「浮いた球を待っていた」と語る姿は、頼もしく映った。
前半戦を終えた時点で、指揮官が目安とした100打席は消化した。メジャー通算196試合で打率.228、20本塁打。確かにパワーはあるが、大振りも目立つこの助っ人砲をどう起用していくのか。打線には厚みを持たせたいだけに、指揮官も悩ましいところか。
「自分のやるべきことにフォーカスすれば、結果はついてくる」とディクソンは語る。後半戦での巻き返しを期待したい。
写真=BBM