
日本で磨いた投球術で、任された役割を黙々と懸命にこなしている
ポーカーフェイスで黙々と頼もしく投げ続けている。来日4年目を迎えた
ブライアン・ロドリゲスは、日本で着実に成長しながら、
日本ハム投手陣に欠かせない存在となった。今季は勝ち試合で重要な役回りとなる8回を任されている。「どこで行けと言われても、行く準備はできているよ」と、セットアッパーとして十二分の働きを見せている。
9月7日時点で36試合に登板して防御率2.52。特に7、8月は東京五輪によるブレーク期間を挟みながら、12試合登板で自責点はゼロ。強みは150キロ超えのツーシーム。球威十分のムービングボールは、簡単にとらえさせない魅惑のストロングポイントだ。相手も分かっていながら、バットの芯を外されて凡打となる。それだけ、質の高いボールだ。
来日1年目は先発陣の軸がいないというチーム事情の中で開幕投手を務めたが、主に二軍で実力を磨いた。クイックモーションなどの日本野球に必須のマウンドさばきを学び、徐々に改善していった。走者を背負うと心もとなかった投球自体が、日本で磨いた技術を生かして終始、落ち着いた投球が身についた。
守護神の
杉浦稔大が出場選手登録を抹消されるとクローザーを任されるなど、日本で得た自信がマウンドからあふれ出ている。昨季は開幕前の故障で出遅れてチームの力になれなかったが、球団は今季も契約を更新してくれた。「ファイターズに戻ってこられる機会を頂いて感謝です」という気持ちも強い。シーズン最後までフル回転して、任された役割を全うしてくれるはずだ。
写真=BBM