悔しさを力に変え、再びポジション奪取に挑む。3年目を迎えた元山飛優が並々ならぬ思いで新年を迎えた。昨季は、オフシーズンからの故障と、キャンプ前の新型コロナウイルス感染などの影響で開幕は二軍スタート。7月中旬から約1カ月一軍に帯同したが、13試合の出場にとどまった。
「ファームの開幕から『なんとなく行けるだろう』という気持ちで入ってしまって、『打てないな』『守りにくいな』というのがずっとあって、そのときにどれだけ小手先とか、軽い感覚でプレーしていたか思い知らされた。オフシーズンがどれだけ大事かをすごく実感した1年だったと思います」
プロ1年目の2021年は期待に応え97試合に出場。22年シーズンは遊撃手のレギュラー定着が望まれていた。ただ、そのチャンスを逃し、代わりに後輩の
長岡秀樹が正遊撃手となりゴールデン・グラブ賞を受賞。「2021年が終わった時点で、そこ(正遊撃手に)に僕がいたいなとずっと思っていたので、それを長岡に取られてしまって、悔しいというだけですね」と唇をかんだ。
重要だと実感させられたオフシーズンは、
川端慎吾に頼み込み、
ヤクルト恒例となった愛媛県松山市の自主トレーニングに参加。
山田哲人らスター選手もいる中で己を磨き、レベルアップにつなげた。
「(ポジションを)簡単に奪い返せるとは思ってない。レギュラーになるために少しでも近づける1年にしたい」。覚悟を決め、一軍でのフル回転を目指す。
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