
焦らず、じっくりと鍛える
ドラフト1位ルーキーが、初々しい表情で笑っていた。6月23日、
吉野創士は同3位の
前田銀治らとともに、本拠地・
楽天生命パークで行われた打撃練習に参加した。
現在は二軍で汗を流す選手たち。同日はイースタン・リーグの試合もあった。ただ石井GM兼任監督の、期待の若手の現状を間近で見たいという意向で、本拠地での練習が実現した。練習中、指揮官からは「練習からミスショットを減らしていけば一軍に近づくことができる」と助言をもらったという。練習を終えたドライチ外野手は「これからは練習だけではなく、一軍の舞台で活躍できるように頑張っていきたい」と決意を新たにしたようだった。
昌平高時代には高校通算56本塁打を放った右の長距離砲。6月19日のイースタン・リーグ、
日本ハム戦(鎌ケ谷)では3回に外角直球を強振し、左翼席へプロ初本塁打となる1号ソロを放った。二軍では7月13日の時点で40試合に出場し、打率.206、1本塁打。プロの球に慣れるまでまだ時間が掛かりそうだが、パワーは十分にありそうだ。
腰の違和感により1月の新人合同自主トレは初日から別メニュー調整。ただ、今は二軍で試合に出場し続けられるほど順調に回復した。7月に長崎で開催されたフレッシュオールスターにも出場(2打数無安打)。将来のチームを背負う期待の逸材であることに間違いはない。「2、3年目で主軸になれるように」と大きな夢を持ってプロ入りした若武者は、まずは一軍入りを目指し、鍛錬を続けていく。
写真=BBM