
ルーキー投手ながら先発、中継ぎでしっかりとした対応力を見せる桐敷
1年目から先発、リリーフのポジションを交互にこなしているのは
桐敷拓馬だ。チーム事情とはいえ難しい役回りにも「自分の投球を意識したい」と投げ続ける。
ドラフト3位の左腕は春季キャンプで開幕一軍切符を手に入れると、そのあとに先発要員の座までつかんでみせた。開幕3戦目3月27日の
ヤクルト戦(京セラドーム)で先発し、6回途中3失点とまずまずの好投だった。
その後はリリーフに回りマウンドに上がっていたが、先発予定だった
藤浪晋太郎が新型コロナウイルスに感染したことから、4月14日の
中日戦(バンテリン)で急きょ先発指名を受けた。
ストレートの球速は150キロに満たないが、キレ味のあるスライダー、ツーシーム、チェンジアップなどの変化球が多彩で、打たせて取るタイプとして経験を積んでいる。
現在は一、二軍を行ったり来たりの左腕。春先の矢野監督は「先発、中継ぎのどちらでも安定した力を発揮できる」と桐敷に対し高評価だった。今後はその言葉を胸にマウンドで結果が求められる。
約3カ月ぶりの先発になったのは7月7日の
広島戦(甲子園)だった。
マクブルームに浴びたソロ本塁打だけの5回1失点ながら負け投手になって、翌8日に抹消された。
桐敷本人は「アバウトなところと慎重にいくところを理解して投げていきたい」という。このまま場数を踏みながらプロで生き抜く術を身につける。