
今季は開幕から波に乗ることができないエスコバー
4月に限れば球団新記録となる16勝(7敗)を挙げ、好調なスタートを切った
DeNA。昨季の2位躍進を支えた
伊勢大夢、
入江大生、
山崎康晃らに新外国人の
ウェンデルケンが加わり、国指定の難病「黄色靱帯(じんたい)骨化症」を乗り越えた
三嶋一輝も帰ってきた強力なブルペンが大きな武器となった。
その一方で、波に乗り切れなかったのが鉄腕、
エドウィン・エスコバーだった。4月23日の
広島戦(マツダ広島)では、1点リードの7回に二番手で登板するも、同点弾を浴びるなど2安打2失点で一死しか取れずに降板。同25日の
ヤクルト戦(横浜)も3安打3失点で、1回を投げ切れずにノックアウトされた。4月は8試合に登板し、まさかの防御率11.37と精彩を欠いた。5月5日のヤクルト戦(神宮)では4点リードの8回から登板したが一死も奪えず、3失点。翌6日、出場選手登録を抹消された。
エスコバーは2017年途中にトレードで
日本ハムから加入し、中継ぎの柱として18年からは5年連続で50試合以上に登板。昨季も、リーグ2位の70試合に投げ4勝2敗2セーブ、防御率2.42とフル回転した。長くチームに欠かせない存在となってきただけに、
三浦大輔監督も「毎日いろいろ、コーチと取り組んでもらっている。絶好調ではないですけど、長いシーズン、エスコバーの存在、力は絶対に必要ですから。浮上のきっかけをつかんでもらいたい」と信頼して復調を願っている。
昨季も7月は10試合に投げて驚異の防御率0.00、8月も13試合で同1.54と夏場に好成績をマークしただけに、1998年以来25年ぶりの悲願となるリーグ優勝、日本一へ正念場となるシーズン終盤に向けて、タフネス左腕の本領発揮が期待される。
写真=BBM