
数字以外の部分でも貢献度は高かったマキノン
8月26日の
日本ハム戦(ベルーナ)で、守備時のジャンピングキャッチで肩を負傷し、翌日登録抹消となったが、それまで開幕からチームで唯一の全試合出場を果たしていたのがデビッド・マキノンだった。序盤戦こそ「日本人投手が自分に対する攻め方の傾向などを考えながらだった」と話すように、初めての日本野球へのアジャストに苦戦したため思うような結果が残せなかったが、6月中旬からは本領発揮した。
「各投手との対戦が増えて、その投手の変化球の軌道や自分に対する直球率などの情報が頭に入ったことで、対応できるようになっていった」
7月には20試合出場で打率.319、2本塁打、8打点、出塁率.405の好成績を残し、存在価値を高めることに成功すると、四番打者としての起用も増えていった。ケガから復帰した9月12日以降もクリーンアップの一角を担いながら結果を残し猛アピール。最終的には127試合出場、120安打、打率.259、15本塁打、50打点だが、いずれもチーム2位の数字であることを考えれば、十分及第点と言えよう。
また、グラウンド外での貢献度も非常に高かった。特にSNSでは、どんなに苦境に置かれたチーム状態のときでも、ファンからのメッセージに前向きな言葉で返信をするとともに、ライオンズの一員であることの喜びを常に表現し、ファンの心をわしづかみにした。慣れない電車での通勤時に、常にファンからサインや写真撮影を求められるという難しい環境でも快く受け入れてきた。
戦力としても、また、ファンにとっても、この先も共に戦いたい選手であることは間違いない。
写真=BBM