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巨人・バルドナード リリーフ陣の救世主に/序盤戦MVP

 


 ここまでの働きぶりはチームの予想以上だろう。昨季途中に加入したバルドナードは、誤算続きだったブルペンを救った。

 開幕前の阿部慎之助監督の構想では、抑えでも勝ちパターンでもなく、ビハインドでも投入される役割でのスタートだった。それだけ層の厚い救援陣がチームの強みだったが、中継ぎエース的存在の中川皓太が4月14日に左膝痛で登録抹消。さらに5月4日には守護神の大勢も右肩の違和感で戦線離脱した。

 窮地に陥ったブルペンでバルドナードが救世主となった。開幕から15試合連続無失点と好リリーフを続け、「阿部監督やチームメートのおかげでの結果。無失点記録がすべてではないが、いけるところまで無失点でいきたい」と自信を手にした。8回を任されたのち、大勢の離脱時には、杉内俊哉投手チーフコーチから「一番抑えていますからね。バルちゃんかな」とクローザーを託された。

 196cmの長身から投げ下ろす150キロ前後の直球とチェンジアップのコンビネーションを軸に、終盤の試合を支配している。5月10日のヤクルト戦(神宮)では9回を三者凡退に抑えて来日初セーブ。同21日の中日戦(東京ドーム)でチームトップの20試合登板に達し、5月29日時点で21回2/3を投げて1勝0敗4セーブ11ホールド、防御率0.83と安定感抜群だ。

 1年目の昨季も登板21試合で防御率1.69と活躍したパナマ出身の左腕。今季年俸推定9000万円の期待を上回る投球でチームを支えている。

写真=BBM
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