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日本ハム・金村尚真 前半は異色の“二刀流”でフル回転/頼れるタフネス

 

先発に再転向後も抜群の安定感を見せる


 金村尚真は充実感と悔しさでいっぱいだった。前半戦最後の先発登板となった7月17日の楽天戦(エスコンF)。「いい意味で言えば、まだ全然満足できない結果で終わったので、次につながるなって思った」。今季20試合目のマウンドは5点リードの状態で9回も続投も1失点し、さらにピンチを背負って、あと一死のところでプロ初完投勝利を逃した。

 それでも自己最長の8回2/3、自己最多の128球で自身先発3連勝となる4勝目となった。先発では10試合目の登板で、8試合連続のクオリティースタート(6回以上、自責点3以下)をマーク。安定感抜群の2年目右腕は「イレギュラーな形でも、しっかり中継ぎと先発に適応できたのは、すごくいいことかな」と前半戦を振り返った。

 そう、金村の前半戦は異色の“二刀流”でのフル回転だった。開幕時はセットアッパーで4月中旬までに6ホールドと活躍した。4月は先発5枚で回せる日程。新庄剛志監督は「彼は将来的には間違いなく先発」という考えの中で、やや手薄だったブルペンで金村の安定感を“補強”。加えて金村の経験値も上げるという一石二鳥プランを実行した。

 そして、4月下旬には満を持して先発再転向をさせた。6連戦が増える5月下旬を見据えた措置。1度も二軍調整を行わず、一軍にいながらイニング数を伸ばしていく異例の調整にも対応した金村は中継ぎ時と変わらぬ安定感で今や先発陣の軸の1人となった。「もっと勝ちを積み重ねられるように」と思い描く金村が勝負の夏から秋もタフに投げ抜く。

写真=BBM
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