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中日・津田啓史 打撃好調でアピール中/待たれる一軍デビュー

 


 思い描いたルーキーイヤーではないだろう。しかし着実に上向いていることは確かだ。

 7月30日のウエスタン阪神戦(ナゴヤ)。延長10回、一死一、三塁のチャンスで打席に入った。阪神・ベタンセスの151キロの直球をとらえると、ライナーが左翼線へ。プロ入り後初となるサヨナラの一打になった。

「速い真っすぐに遅れないようにすることを意識しました。2球目に甘いところに真っすぐが来たので、思い切って振り抜けました」と津田が言う。

 灼熱のナゴヤ球場にふさわしく、チームメートからクーラーボックスの氷を頭から掛けられ、歓喜の表情を浮かべた。

 三菱重工Eastからドラフト2位で入団。即戦力ショートの期待を背負ってキャンプは一軍スタートだったが、途中右肩を痛め離脱。その後は二軍暮らしが続いている。

「まずはここ(二軍)でしっかりアピールして。日々鍛錬だと思うし、成長していきたいと思います」

 ドラゴンズの二遊間は大卒2年目の村松開人田中幹也、高卒4年目の龍空、移籍組の山本泰寛板山祐太郎、今年育成から支配下になったロドリゲスらで切磋琢磨している。今は三塁での出場が続くが、絶対的なレギュラーがいない分、本人次第でチャンスは広がる。

 持ち味は50メートル5秒9の俊足。中学時代は陸上との二刀流で3年生のときに110メートル障害ハードル熊本県大会優勝したことも。

 8月7日のウエスタン・ソフトバンク戦(バンテリン)では2本の長打でアピール。横浜高時代はDeNAで売り出し中の度会隆輝と同級生。ライバルに先を越されているが、まだ勝負は始まったばかりだ。

写真=BBM
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