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阪神・伊藤将司 与えられたポジションで結果を出す強い意志/このままでは終わらない

 

今季はここまで4勝と苦しいピッチングが続く伊藤


 シーズン最終盤で本調子を取り戻すことができるか。このままでは終わらないと強い意志を見せるのは伊藤将司だ。チームにとっても正念場、ファーム落ちとなったサウスポーにとっても勝負のシーズン終盤になる。

 一軍復帰を果たした伊藤将に与えられたポジションは、先発ではなくリリーフだった。8月9日に出場選手登録されて、そのまま中継ぎに回った。その日の広島戦(京セラドーム)では、3点ビハインドの6回から二番手で登板した。2イニングを6安打1失点。さらに8月18日の中日戦(バンテリン)では4回にリリーフとしてマウンドに上がるも5安打4失点で試合を壊してしまった。27日のDeNA戦(横浜)では発熱したビーズリーに代わり急遽先発。しかし、3回4失点と結果が出ず、翌日二軍落ちしてしまった。

 もともと開幕から先発ローテーション入りしていたが、なかなか調子が上がってこなかった。岡田彰布監督も春先から「甘い球が多い」と不調を察知していたようだ。ただ昨シーズンまでの3年間で計29勝をマークした左腕の存在は必要不可欠といえる。昨季も左肩違和感で出遅れたが10勝(5敗)でリーグ優勝に貢献した。

 もともとボールのキレと制球力で打ち取ってきた。球速に変わりはないが、相手チームから研究を尽くされた上にキレを欠いては勝ちを積み重ねることはできなかった。開幕前から4年目のシーズンに向けて「15勝」を目標に立てていたのだが……。伊藤将は「リリーフのときは先発と違って、どんどん一人目から攻められるようにしないといけない」とリリーフでの考えも出来上がっている。与えられたポジションで結果を出すという強い意志でリベンジを待つ。

写真=BBM
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