日の丸を胸に、ひと回り大きくなった。プレミア12に参戦した紅林弘太郎が、代表選手として気を吐いた。
11月15日に台湾で行われたオープニングラウンドの韓国戦に八番・遊撃で出場。1点を失った直後の2回二死二、三塁から三遊間を破る2点適時打を放って逆転に成功した。
「先制点を取られたあと、すぐに返すことができてよかったです。自分にとっても大きな1本になりました」
22歳になった今では、冷静に試合を振り返ることができる。
駿河総合高3年時の2019年秋、ドラフト会議でオリックスから2位指名を受けて入団。1年目の20年終盤に一軍デビューを果たし、2年目の21年には、136試合に出場して25年ぶりのリーグ制覇にも大きく貢献した。22年にも130試合に出場して、26年ぶりの日本一の一員に。23年は127試合に出場して打率.275、8本塁打、39打点の成績を残して、21世紀のパ・リーグでは初となる3連覇を支えた。
順風満帆に見えたプロ野球生活だが、入団5年目の今季は自己最多タイの136試合に出場したものの、打率.247、2本塁打、38打点と成績を落としてしまった。
入団時からお世話になった
中嶋聡前監督が緊急辞任すると「やっぱり、さみしい思いもあります」と言いながら「しっかりと結果を出さないといけないと思いました」と続けて前を向いた。
来季はプロ6年目で、後輩も増えてきた。V奪還を期して、どっしりと構える1年へ。日の丸を背負った経験も力に変えて、チームの中心選手として奮闘する。
写真=BBM