
ステップアップした2年目。来季への期待が高まる
飛躍の1年となった。社会人・東芝から入団2年目の
吉村貢司郎は今季、23試合に登板してチームトップタイの9勝(8敗)をマーク。開幕先発ローテーション入りし、7月にはオールスターゲームにも出場。シーズン通して一軍で活躍し、将来のエース候補として実力を示した。
「しっかり1年間投げ切るという目標は一つ(達成)できたので、よかった。ここからはしっかり勝ちにこだわって、ピッチャーとしてどうやって勝てるかを考えて取り組むべきだなと感じています。勝てる投手を目指してやっていければいい」
悔しさを力に変え、成長につなげた。ルーキーイヤーの昨季は、上半身のコンディション不良で約3カ月間離脱。12試合登板で4勝に終わった。故障期間に自身を見つめ直し、前腕を鍛えるなど弱かった部分を強化。「成長していくためには変化は絶対必要だと思う」とトレードマークだった『振り子投法』にも修正を加えた。
シーズン終盤は安定感が光った。9、10月度は5試合に先発し、リーグトップの4勝を挙げ、同2位の防御率1.04で月間MVPを受賞。「本当に一試合一試合、どうやったら勝てるかを考えながら取り組んでいった結果、後半うまくいった」とうなずいた。
オフシーズンは平均球速のアップも目指しており、「真っすぐはまだまだ納得していないので、全然いけると思っている」と鼻息は荒い。今シーズンは1勝足りなかった2ケタ勝利。「勝てれば勝てるだけいい」と決意を胸に、勝利を積み重ねる。
写真=BBM