
ライバルは多いが壁を越える気合は十分だ
ライバルは多いが、自分の持ち味を最大限に出していくだけだ。2023年秋に、スケールの大きさを認められ育成から支配下に上がった
野口恭佑。さらに昨季の一軍春季キャンプにも抜てきされた。だが結果を残せず開幕一軍を逃した。
今季はそのリベンジのために、考えながらの練習を繰り返してきた。その成果が2月8、9日に行われた紅白戦での2試合連続適時打となった。光ったのは積極性だ。9日の試合、3回二死三塁の場面で打席に立つと、
椎葉剛の初球のストレートを強振し三遊間を抜く適時打となった。
「ファーストストライクと、真っすぐに差されないように意識していた。抜けてくれてよかった」とうなずいたが、その姿勢を首脳陣は評価した。
藤本敦士総合コーチは「打席で立ち遅れしていない。しっかり準備できているから、初球から振れる。紅白戦は結果より、そういうところを見ている」と高評価を与えると、
小谷野栄一打撃チーフコーチは「初球から狙いを定めて準備できているかを確認している」と首脳陣の考えを実行に移せている野口に及第点を与えている。
昨季は初の一軍で気後れする部分もあり、さらに「(昨季は)消極的なほうが多かった。失敗してもいいので、どんどん挑戦して打っていこう」と気持ちを切り替えて25年シーズンに臨んでいる。
外野は中堅に
近本光司、右翼に
森下翔太のレギュラーがいる。左翼には売り出し中の
前川右京。同じ長距離砲の
井上広大とライバルが多いが、その壁を越えて開幕一軍の座をつかみ取るのみだ。
写真=BBM