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DeNA・竹田祐 冷静沈着なドラ1、開幕ローテへ「落ち着いて投げられるのが良い点」/春の一番星を探して

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開幕ローテ入りへアピールが続く竹田


 玄人好みの投手といえるのかもしれない。ドラフト1位の竹田祐は誰もが目を見張る速球を投げたり、打者を畏怖させる変化球を投じたりするわけではない。特筆すべきは制球力や試合をつくる能力。「落ち着いて投げられるのが良い点」と自負する。

 先発の即戦力として期待される25歳は、2月18日に実戦形式の打撃練習に初登板し、打者4人に安打性の当たりを許さなかった。筒香を左飛、牧を二飛に抑えた。

 カーブ、スライダー、フォークを試投。三浦大輔監督が「まとまった投球をしていた」と評せば、小杉陽太投手コーチは「実戦向き。いろんな球種をしっかり制御できていた」とうなずいた。貪欲なルーキーは筒香との対戦後に意見を求め「まずは(軸足で)しっかり立つこと」などと助言をもらったという。「全然満足していない」という言葉に期待が膨らんだ。

 2月24日の阪神との練習試合で実戦デビュー。主力が勢ぞろいした打線相手に先発し、先頭の近本光司に左前打を許したが、続く中野拓夢をフォークで注文通りの二ゴロ併殺打に。佐藤輝明はフォークを外角低めに沈めて空振り三振に斬った。最速は球団の計測で147キロ。1回無失点で滑り出し「1本打たれて吹っ切れた。力まず投げられた」と涼しい表情で語った。

 小杉投手コーチは「ブルペンでは評価しにくい」と再認識した。実戦派の右腕は「やっぱり目に入りますね。すごい球を投げている人は」と率直に語りつつ「人と比べることはしない」と言い切る。自分を見失わず、竹田らしく勝負に挑む。

写真=BBM

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