
全球種を勝負球にキャリア最高の奪三振率をマークしている
今季の最終盤へ、
宮城大弥が懸命に腕を振り続けている。下半身のコンディション不良から復帰登板となった8月21日の
日本ハム戦(エスコンF)で6回無失点。今季5勝目を挙げると、続く9月2日の
ソフトバンク戦(みずほPayPay)は勝敗こそつかずも7回1失点、9日
ロッテ戦(ZOZOマリン)は8回途中3失点の力投で6勝目を手にした。
岸田護監督もロッテ戦後に「体調も100%ではないと思いますから」と口にするなど、万全の状態にはいまだ達していない模様。それでも復帰後3戦の力投から感じられるのは、「全力でチームの役に立つ投球をするだけ」という若きエースの気概だ。5月21日のロッテ戦(京セラドーム)を最後に自己最長の7試合にわたって白星から見放されるなど、今季はもがき苦しんだ期間も長かった。「チームが勝つことが第一優先。先発としての仕事をしっかりしとけば、チームが勝つ可能性もおのずと上がるので」。シーズン佳境で追い求めるのは、チームの勝利ただ一つだ。
9イニングで三振をいくつ奪えるかを表す奪三振率では、9月22日時点でキャリア最高の9.92を記録。絶対的な武器のスライダーに加え、フォークやチェンジアップなど各球種が洗練され、理想とする「全球種が勝負球」を体現している。「去年よりペースが増えているのであれば、そこらへんは成長した部分かなと。当たれば事が起こる状況に対して、三振を取れるのはプラス」。
寺西成騎や
東松快征など後輩投手には、自身の若手時代の経験を惜しみなく伝授。苦境を乗り越え成長する背番号18には、日本一へのけん引という大きな仕事が残っている。
写真=BBM