
今季は自己最多となる83試合に出場し、打率.299をマーク。首脳陣からの期待に応える活躍ぶりを見せた
ついに殻を破った。そう感じるような活躍ぶりだった。6年目の
黒川史陽は自己最多となる83試合に出場し打率.299、4本塁打、33打点。いずれもキャリハイをマークした。
智弁和歌山高を経て2020年にドラフト2位で入団。182cmの大型内野手は大きな期待をかけられながら一軍定着を果たせずにいた。昨年までは、21年の34試合出場が最多。パワーはあるものの確実性は今一つ。低いミート率を高めることが課題の一つだった。
コンディション不良もあり今季も二軍スタートとなったが、6月中旬に初昇格。夏以降は四番を任されるなど、首脳陣からの期待に応え続けた。6試合連続、四番で先発となった8月15日の
日本ハム戦(
楽天モバイル)では驚きの一発を放った。1点を追う初回一死一、二塁。相手先発・
北山亘基の内角高めのボール球の直球を強振し右翼ポール際に運んだ。オフから意識してきたのは、自らのポイントで打つこと。「ボール球でしたけど、いいポイントで打てた」とうなずいた。
今年から打席に入った後、右足のつま先を軸足である左足の後ろ側に一度置く。軸足体重を意識し、ギリギリまでボールを引きつけることでミート率もアップ。懸命に振り込みを続け、肉体改造に取り組んだことで、逆方向にも強い打球を飛ばせるようになった。
来季は目標だった一軍定着はもちろん、中軸としての活躍も期待される。昨年までは二軍監督として指導し続けてきた
三木肇監督は打撃に一定の評価を与えた上で「チームの顔ですから」と期待を寄せる。和製大砲が「チームの顔」として、大きく羽ばたく。
写真=BBM