
前半戦だけで自己ベストの30本塁打を放った
かつては明るいキャラでチームを盛り上げたムードメーカーが、リーダーとなった今は背中でナインを引っ張る。球宴前ラストカードとなった3連戦の初戦。7月24日の
西武戦(ベルーナ)で、四番の
栗原陵矢が1点を追う四回無死一、三塁で、左中間席へ高々とアーチをかけた。「絶好のチャンスを絶対に生かそうと思った」と振り返った値千金の逆転30号3ラン。12球団最速の大台到達に
小久保裕紀監督も「こんなにあっさり(30本塁打に)いくとは」と目を丸くした。
レギュラーになりたての若手時代にはお立ち台で「元気100倍、アンパンマン!」と一発芸を披露し客席を沸かせるなど、明るい性格でチームのムードも盛り上げた。現在もその明るさは変わらないが、責任感の強さは大きく違う。前任者の
周東佑京からの指名を受け、今季から選手会長に就任。春季キャンプから、調整が一任されたベテラン中心の「S組」が不在の中でも、「『S組がいないから』と思われたくない。若い選手たちでチーム力を上げていかないと」と、先頭に立ちチームを引っ張った。
栗原でも決して安泰ではないほどチーム内競争が激しい中でオープン戦は打率.216、0本塁打と不振を極めたが、
日本ハムとの開幕戦で1号アーチを放つと一気に波に乗った。交流戦終了直後のカードとなった日本ハム戦で20号をマーク。その後もペースを落とすことなく球宴前に30号に到達し、3連覇を狙うチームをそのバットでもり立ててきた。秋には選手会長として初めて歓喜を味わう覚悟だ。
写真=BBM