
文=大内隆雄
1960年代半ばから70年代初めにかけて阪急で大活躍した
ダリル・スペンサー元内野手が1月2日に死去した。88歳の高齢だから、来日した64年には、36歳を迎えることになる。当時の阪急のレギュラーでは最高齢で、次がバルボン内野手の31歳だから、当時は「こんなオッサン呼んできて、大丈夫かいな」という声もあったという。しかも190センチ、90キロの巨体でセカンドを守るという。こんな二塁手は、当時は常識外れ。こちらも「ホンマに守れるのかいな」だった。しかし、スペンサーはこの年143試合セカンドを守り、ショートも13試合。36本塁打の94打点。打率は.282。日本プロ野球史上、初めて現れた、打って守れる超大型二塁手だったのだ。
筆者が初めてスペンサーを見たのは来日5年目の68年。さすがに年齢は隠せず、ほとんど一塁を守っていた。しかし・・・
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