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3年連続中国王者・広陵高 昨夏の甲子園の経験が財産 選手間競争でチーム力底上げ

 

昨年11月の明治神宮大会では星稜高との1回戦で敗退も、黒星を糧に前へ進んでいく[写真=矢野寿明]


 昨夏は甲子園3回戦まで勝ち上がった広陵高(広島)。新チームの準備期間が十分に取れず、秋季大会はレギュラーが決まっていない状況で臨んだというが、甲子園を経験したメンバーが中心となって、秋季中国大会では史上初の秋3連覇を達成した。

 大黒柱は右腕エース・高尾響(3年)。入学当初の1年春から中国大会で背番号1を背負い、同年秋には広島大会終了後に右足の疲労骨折が判明したが「ベンチに入って投げたかったので、黙っていました」という根性の持ち主。周囲の説得もあり、直後の中国大会は1試合の登板だったが、続く明治神宮大会で復帰。万全な状態ではないなか、全3試合に登板し、通算で12回を投げて1失点。三振も16個を奪った。

 そして、春、夏の甲子園を経て、昨秋の中国大会では下関国際高(山口)との準々決勝で、前日からの連投の影響を感じさせずに3安打完封。準決勝では宇部鴻城高(山口)に対し、自己最多の170球を投げて4失点完投勝利を飾り、3年連続でのセンバツ切符を有力とした。中井哲之監督も「馬力があるので、初回よりも9回のほうが強いボールを投げていることが多々あるんです」と認めており、まさに不動のエースとなっている。

 創志学園高(岡山)との決勝で完投勝利を挙げた右腕・堀田昂佑(2年)も急成長しており「高尾に何かあったときは、堀田が投げられるように、この冬は準備しておきたい」と中井監督は語る。

 打線の軸は、1年秋から正捕手を務める四番で主将・只石貫太(3年)だ。昨秋の中国大会は打率.200(15打数3安打)に終わったが「自分が打てないときもキャプテンとして声を出し、試合中はプラスの言葉を常に掛けてきました」とチームを鼓舞してきた。この思いに応えるように、レギュラーとして甲子園の土を踏んだ濱本遥大(3年)は一番打者として.375の高打率を残し、4試合で6得点。三番・土居湊大(3年)は下関国際高との準々決勝で先制打とソロ弾を放つなど打率.400をマーク。

 中井監督は「ここまで勝ち切れたのは、選手の努力のおかげ」と褒めたたえている。

メンバー入りは横一線


 昨秋の明治神宮大会1回戦で星稜高(石川)と対戦。21、22年と大阪桐蔭高との決勝で惜敗し、準優勝が続く悔しい思いをしており「『絶対に取る』という気持ちでした」(高尾)という初回に「チャンスでの打席に備えて、二死二塁からヒットを打つ練習をしてきました」と、只石主将が満塁の走者を一掃する適時二塁打を放って3点を先制。だが、中盤に「高尾と濱本にはこれまでミスはなかったのですが……」(中井監督)と主力の2選手に思わぬ失策が出て逆転されると、土居が4安打3打点の活躍で追いすがるも、6対7で惜敗した。

 先発した高尾は「不利なカウントにして打たれてしまった。変化球のストライク率が低いので、この冬は変化球を中心にして投げ込みたい」と話し、只石主将は「守りのミスが多かったので徹底的に鍛え、春には守り勝てるチームにしたい」と課題を挙げた。

 中井監督は「レギュラーはまだ、決まっていないので強い気持ちを示し、結果を出した者からメンバーに入れていきたい」と話しており、選手間の競争を高める取り組みで、チーム力の底上げを目指すことになる。(取材・文=大平明)
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