
決勝大会には6チームが出場した。写真は立命大大学院[写真=大平明]
近未来の野球界を支えるアナリストやデータサイエンティストの育成を目的に、全日本野球協会(BFJ)と日本野球連盟(JABA)が主催の第4回野球データ分析競技会が2月23日、東京都内で開催された。
決勝大会に勝ち上がってきた6チーム(高校、大学、大学院に在籍する学生が対象。各チーム1~3人)には2019年と20年の東京六大学リーグ80試合から出力されたトラックマン(超高性能弾道測定器)のデータを前日に提供。約24時間の制限時間のなか、野球の競技力向上のために掲げているそれぞれのテーマに沿った分析を行い、その研究成果を発表した。開会のあいさつで全日本野球協会・山中正竹会長は「現場とアナリストの融合を求めている球団や選手が増えてきました。いずれはアナリストが指導者や監督になる時代もやってくると思っています。野球の科学を大事にし、推進していきたい」と、開催の意義を語った。
変化球を立体的に表現
最初にプレゼンを行ったのは高校生チームの早大学院で「オープナーの導入」を推奨した。オープナーはリリーフ投手を先発させ、1~2イニングを投げた後に本来の先発投手を起用してロングリリーフをさせる戦術。同じ打者との対戦が増えると打ちやすくなるというデータを用いて、上位打線との対戦を1度減らせることやブルペンでの準備が容易になり、肩をつくる負担を軽減できることなどをメリットに挙げた。また、懸念点としてセーブやホールドのような、オープナーを評価する指標がないことを指摘している。
同大(文化情報学部統計科学研究室)は「逆境を味方に」をテーマに・・・
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