週刊ベースボールONLINE

2026注目選手

ヤマハ・高卒6年目の相羽寛太がプロ挑戦 守備職人から強打遊撃手へ

 

昨年のNTT東日本との社会人日本選手権準決勝では、二大大会初本塁打を放った。今年は静岡高から入社6年目である[写真=松村真行]


 社会人屈指の強力打線を誇るヤマハの中で「八番・遊撃」だった守備職人がメキメキ成長している。今年で高卒6年目を迎えた相羽寛太(静岡高)が昨シーズン、結果を残した。8月のJABA北海道大会で2本塁打を放ち、9月の都市対抗では六番に昇格。全試合で安打を記録し打率.467で首位打者賞を獲得するなど、チームの4強入りに貢献した。

 ヤマハは2023年の都市対抗でも準優勝を果たすなど、社会人トップクラスの力を持つ。それだけに21年の入社時の印象は「まず体がでかいなというのとスイング、高卒で入ったので、レベルが違うなと感じました」。高卒1年目から出場機会を得たが八番。打撃が課題だったが年々、力をつけ22年から3年連続で侍ジャパン社会人代表でプレーした。

 若手社会人の有望選手とともに日の丸を背負いWBSC U-23ワールドカップ連覇に貢献。貴重な経験を積んだだけでなく、布施努メンタルコーチからポジティブ思考を、侍ジャパン社会人代表の川口朋保監督から狙い球の絞り方を学んだことも昨年の飛躍につながった。

「一番は打席の中で自分の考え方がしっかりできているというか、今まではなんとなく入っていたことが多かったんですけど、狙い球、自分の状態であったりとか、一球一球考えられているから、しっかりと結果が出ているのかなと思います」

 中軸を打つ元DeNA網谷圭将(千葉英和高)のアドバイスを参考に、構えでは力を抜きインパクトに出力を集中させる技術も身につけた。

今秋のドラフトを意識


 社会人日本選手権ではクリーンアップの三番を任され、NTT東日本との準決勝でうれしい二大大会初本塁打を放った。チームも日本一に輝き、打率.400の活躍で打撃賞を受賞。都市対抗に続いて個人タイトルを手にした。社会人年間表彰で、遊撃手部門のベストナインを初受賞。昨年、先発出場した公式戦20試合で無安打だったのは1試合だけ。年間通してこの好結果は単なる好調だったでは、説明がつかない。確かなスキルアップの証明だ。申原直樹監督(中大)はさらなる成長を期待している。

「スローイングの安定感に長けているので、守備に不安がない分、やっぱり打撃に余裕が出ますから。そういう意味では守備からこうリズムをつかんでいくバッター。守備の成長がバッティングの成長にもつながっていると思います。もっと伸びますね。もっと上に行けると思います」

 昨年のドラフトではNTT東日本・石井巧(中大)がヤクルト6位、NTT西日本・成瀬脩人(東海大)がDeNA5位で指名された。年齢は一つ上で右打ちの遊撃手という点は同じ。「そこはやっぱり、意識します。自分も今年まだ、チャンスがあるんだなっていうふうに感じます。バッティングが本当に力強くなったこと、考え方が自分の中で確立できているところが成長だと思います。オフシーズンはしっかり体のトレーニングをして今シーズンは前半からしっかり出られるように。まずは1年間しっかりヤマハのレギュラーとして出るっていうのが一番大事かなと思うので、常にどんな試合でも出られるような準備をしたいなと思っています」。

 今年は24歳で大卒社会人ならば、ドラフト指名の解禁年。相羽にとっては、大事な1年になりそうだ。(取材・文=小中翔太)
アマチュア野球情報最前線

アマチュア野球情報最前線

アマチュア野球取材班、ベースボールライターによる、高校・大学・社会人野球の読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング