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第80回JABA東京スポニチ大会

JR東日本準優勝 新戦力に手応え十分、若手投手の台頭に光

 

高卒入社2年目の左腕・洗平は今大会の投球に確かな手応えを得た[写真=矢野寿明]


 社会人野球の球春を告げる大会で、新たな芽が咲いた。第80回東京スポニチ大会のリーグ戦。JR東日本の初戦の先発マウンドを託されたのは、高卒2年目左腕・洗平比呂(八戸学院光星高)だった。

 140キロ台後半のストレートとキレのある変化球が、YBSホールディングスの打線を苦しめる。2つの空振り三振を含む三者凡退に抑えた1回表。無難な立ち上がりを見せると、2回以降も安定したピッチングを見せた。5イニングを投げて散発3安打の7奪三振。無失点に抑える好投に、試合後の洗平は「投げ切れたのが良かった」と胸をなでおろす。就任7年目の濱岡武明監督(駒大)にとっても、昨シーズンは公式戦未登板だった「新たな芽」の台頭は大きな手応えだった。

「洗平は良く投げてくれました。2年目ということで、まずは5回まで。変化球をうまく使いながら、投球の奥行きで勝負できていた。社会人での1年を経て、成長した感じはありました」

 8回コールドで初戦をものにする。その立役者でもあった19歳の左腕が、新たに動き出したJR東日本の象徴的な存在だ。

 さらにENEOSに勝利したチームは、西濃運輸との3戦目を引き分けに持ち込む。そのリーグ戦では、2年目の児玉悠紀(青学大)、森畑侑大(創価大)、諸隈惟大(東海大)など、昨年まで実績を積めなかった多くの若手投手陣が経験を積んだ。

将来性が詰まった逸材


 決勝トーナメントに進出したJR東日本は、3月11日に行われた準決勝の先発マウンドに、洗平を再び送る。リーグ戦に続いて5回無失点の安定感だ。4年目右腕・高山陽成(明大)、森畑、さらに3年目左腕の石上祐介(東洋大)と小刻みに継投する中で、JFE東日本を7回コールドで退けたゲームには、やはり若い力の台頭を感じた。

 ダブルヘッダーとなった決勝ではJFE西日本に敗れた。1回裏にソロ本塁打を浴びて主導権を握られると、6回終了時点で10点差をつけられる。コールド負けもチラつく展開で、7回表に4点を返すのだが、反撃もそこまで。2005年(第60回大会)以来の優勝を逃した。だが、その試合でもルーキーの山口塁(国際武道大)が五番手で登板して打者5人を無安打に抑える好投を見せた。右腕から繰り出される140キロ台後半のストレートと変化球には、将来性が詰まっている。2回裏に一挙8点を失った投手陣を嘆きながらも、大会を通じたチームの成長を感じ取る濱岡監督はこう語ったものだ。

「投手陣は、これまでずっと西居(西居建陽=中部学院大)、西田(西田光汰=大体大浪商高)に支えられてきましたので、若い投手が出てきてくれれば、と。楽しみな投手はいますので、彼らが夏前に一本立ちできるように。5回、6回と投げられる投手が1人でも2人でも出てくればいいかなあと思っています」

 昨年の都市対抗東京二次予選では、西田、西居の継投で第4代表に滑り込み、16年連続28回目の本大会出場を決めた。東京ドームでは2回戦敗退。チームの上積みを目指す今シーズンは、新たな戦力を加えて強固な組織を築いていく。(取材・文=佐々木亨)
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