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NTT東日本・韮澤雄也 元プロの打撃センスでチームの起爆剤に

 

JABA東京スポニチ大会から先発出場。チームに新しい風を吹かせている[写真=矢野寿明]


 韮澤雄也(花咲徳栄高)が今季から社会人野球の強豪・NTT東日本でプレーすることとなった。花咲徳栄高時代には侍ジャパンU-18代表としてプレー。2019年に広島からドラフト4位で指名されて入団し、昨季まで6年間在籍していた。

 NTT東日本の印象について「すごく良いチーム。広島にいたときよりも、より実戦的な練習が多いんですが自分たちから声を出し、自分たちで指摘し合って選手主体でチームをつくり上げています」と語る。元プロという立場だが「ほかの選手とは違う経験をしてきましたが、特に意識はしていません。まずはしっかりと試合に出て、結果が出せるようにしていきたい」と抱負を語る。

 チームの指揮を執る北道貢監督(駒大)は「プロを経験しているだけあって、技術とメンタルを備えていて総合力が高い。このまま大きな故障をすることなくやってくれればいい。黙々と一生懸命に練習しているので『プロへ行った選手でも、これだけやるんだ』と周りの選手たちにも良い影響を与えてくれています」と評価している。

 セールスポイントは安定した内野の守備と広角に打ち返すバッティングだ。特に打撃については「昨年の秋からフォームを修正し、スイングの軌道を変えて振り幅を大きくしました。そのおかげでしっかりと振れるようになり、今年は逆方向にも長打が打てるようになっています」と手応えをつかんでいる。

すべてはチームのために


 3月のJABA東京スポニチ大会では初戦から三番・二塁で先発出場。しかし、予選リーグ3試合ではヒットが生まれず、初安打はJFE西日本との準決勝。6回表の第3打席にショートへの内野安打で出塁すると、韮澤本人よりもベンチに控えるチームメートたちが大きな歓声を挙げ、社会人での記念すべき一本を祝福。北道監督も「『チームのために』という思いがすごく強い選手なので、ヒットは打てていませんでしたが気にならなかった。ゆっくり、じっくりと新しい環境に慣れてくれればいい」と信頼を置きつつ、見守る姿勢だ。

 続くJABA東京都企業春季大会では、指揮官の「六、七番の打点を稼げるところに置きたい」という意向もあって七番で出場。韮澤も「自分は六、七番のタイプなのでチャンスで一本打ちたい」と話したとおり、JR東日本との1回戦で先制の適時二塁打。明治安田との決勝戦では第2打席にアウトコースのスライダーをライト左へ。第3打席も低めの変化球を右へ弾き返してマルチヒットを記録。「社会人のピッチャーはどんどんストライクを取ってくるので、こちらもどんどん振っていかないといけない」と、どちらも初球をとらえる積極的な姿勢がもたらしたクリーンヒットだった。

 大会通算では全3試合でヒットを放ち、打率.444(9打数4安打)をマークして調子を上げてきている。

 今シーズンの目標として「NTT東日本は(17年以来)都市対抗の優勝から遠ざかっているので、今年は優勝を決めたい」と、意気込みを語った韮澤。昨季の都市対抗は東京都予選で敗れ、リベンジを期すNTT東日本の起爆剤として期待される。(取材・文=大平明)

PROFILE
にらさわ・ゆうや●2001年5月20日生まれ。新潟県出身。175cm85kg。右投左打。魚沼市立堀之内小1年から新潟南リトルで野球を始める。堀之内中では新潟シニアでプレー。花咲徳栄高では1年春からベンチ入りし、同夏に控え選手として全国制覇を経験。2年夏と3年夏の甲子園にも出場し、3年時は侍ジャパンU-18代表でプレー。20年にドラフト4位で広島に入団。6年間在籍し、25年に戦力外通告。NPB通算63試合、打率.133、0本塁打、3打点。今季からNTT東日本でプレーする。
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