二塁送球1秒9台。社会人屈指の強肩捕手がドラフト解禁となる大卒2年目、チームの日本一とプロ入りを狙う。昨年12月は国際舞台を経験し、捕手として一回りも二回りもたくましくなっている。 取材・文=小中翔太、写真=BBM 
昨年は都市対抗、日本選手権とも8強進出。大舞台でのプレーは大きな財産だ
2015年のドラフト会議で
戸柱恭孝(現
DeNA)、また、2017年には
大城卓三(現
巨人)が指名を受けたNTT西日本。今年も大卒2年目の好捕手がいる。
二塁送球は平均で2秒を切る強肩が売りの
辻本勇樹は、もともと内野手だった。マスクをかぶるようになったのは、高校2年夏から。スローイングに自信はあったがステップを踏んで投げるのと、座った状態から投げるのでは勝手が違った。
「野球人生でキャッチャーをやることはないな、と思っていたのですごくびっくりしたんですけど、今はやっていて楽しいポジションです。最初はつらいことばかりでした。でも、試合に勝ったときはこれ以上ない充実感があります」
身体能力は全体的に高レベルにある。脚力にも優れ、昨年の沖縄電力との日本選手権1回戦では四球で出塁した後に二盗を決めた。貴重な「走れる捕手」である。
キャッチングやワンバウンドのストップなど、個人練習で取り組む項目は多い。得意のスローイングでも、下半身の使い方が向上し安定感が増した。配球は試合経験を重ねることで勉強中。チームの大黒柱で、昨シーズンは抑えを務めた吉元一彦は辻本についてこう言う。
「結構、落ち着いている感じがあるんです。ただ・・・
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