192cmながら、手先が器用な大型右腕である。変化球はどの球種でもカウントが整えられ、勝負球としても使える。第4シード校として迎える最後の夏。6試合を勝ち上がり、自身初の甲子園を目指す。 取材・文=岡本朋祐 
回転数の多いストレートは、長身からの高めのコースが最大の武器。低めには変化球を集め、高低と奥行きで勝負できる[写真=黒崎雅久]
アスリートのDNAを継いでいる。
高須大雅の父・俊孝さんは元野球とサッカー選手、母・理恵さんは元バスケットボール選手だった。「運動神経は遺伝かもしれません」。小学6年時に158cmで、中学3年間で27cm伸びて185cm。静岡高入学後も成長をし続け、192cmで止まったという。名前の由来は「大きく育ってほしい、と。雅という文字が好きだったようです」と明かす。小学校6年間は水泳教室に通い、柔軟性などは野球につながった。
「牛乳を飲んだとか、特に何かをしたということはありません。親からもらった体。感謝しています。192cmから投げ下ろすのは、自分の武器だと思っています」
大型選手につきものと言われる成長痛による影響で小、中学時代には腰を痛め、運動を制限する時期もあった。磐田市出身の高須が静岡高への進学は、2学年上の先輩の存在が大きかった。「
齋藤來音(慶大2年、19年夏の甲子園出場)さんとは中学が一緒で、常日ごろから練習に取り組む姿勢を尊敬していました。高いレベルで勝負したい思いがあり、静高(しずこう)を志望しました」。
2つの無念を背負っている。昨夏の県高野連主催の独自大会で登板機会を重ね、主戦となった2年秋は、準々決勝で三島南高(センバツ21世紀枠で出場)に1対3で惜敗。今春は県大会準決勝でプロ注目左腕・
沢山優介を擁する掛川西高に1点差(4対5)で力及ばなかった。
「2度、同じチームに負けることは・・・
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