飛距離とは、天性のセンスと言われる。パンチ力は、鍛えてもなかなか向上するのは難しい。スイングスピードはMLB級とも言われ、この秋のラストアピールが注目されるところである。 取材・文=岡本朋祐 写真=BBM 
目がキリッとしており、勝負師の風格が漂う。目標は一つ、大学日本一だ
ライバルを聞くと、
中村貴浩は「自分と戦っているような感じです」と職人のような鋭い目で語った。とことん突き詰める性格である。今春、九産大は福岡六大学リーグで6連覇を逃し、8大会連続での全日本大学選手権出場もならなかった。主砲の中村は打率.238と苦しんだ。
「バット、フォームも決まらず……。体重移動、トップの位置、肩の入れ方、股関節の乗せ方……。毎打席変わっていました。これでは、上でプレーできない」
アベレージは低調も、2本塁打12打点と要所では存在感を発揮。しかし、安定感という点で不満が残った。秋へ向けて試行錯誤しながら、練習に励んでいる。
「入学してから過去に3回(2、3年時の全日本大学選手権、3年時の明治神宮大会)、神宮に駒を進めていますが、一度も勝てていません。ただ、悔しさが残っているだけ。正直、全国の舞台で勝たないと、達成感はありません。この秋は、リーグ戦で打率4割、5本塁打、20打点と圧倒的な結果を出して、明治神宮大会で優勝することを目標にしています」
大卒プロ入りへ、危機感が芽生える・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン