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野球浪漫2026

中日・橋本侑樹 輝ける場所を求めて「やることは決まっていますから。頑張りますよ」

 

竜の守護神・松山晋也に宣戦布告した。3学年上で28歳の中継ぎサウスポーが昨季のセーブ王に挑戦状をたたきつけた。打たれても、投げられなくなっても、決してへこたれない男の経歴をたどる。
文=川本光憲(中日スポーツ) 写真=BBM

中日・橋本侑樹[投手]


 たまりにたまった思いがせきを切るようにあふれた。時期は昨年オフに入ったばかりのころ。場所は名古屋市内の鳥料理店。店内では中日投手陣による食事会が開かれていた。シーズンの緊張感から、やや開放された面々がテーブル席に着く。橋本侑樹の視界には、近くのテーブルに座っていた松山晋也が目に入った。昨季、ライデル・マルティネス(巨人)と最多セーブのタイトルを分け合ったチームの絶対的クローザーだ。

「来年はクローザーを取りに行くぞ」

 言葉にした瞬間、周囲を包む空気の変化が分かった。

「かかって来いよ」

 松山から発せられた文言だった。

 橋本はこれ以上、何も言わない。松山も何も二の句は継がない。チームメートは、橋本が酔っぱらってムキになっていないと知っている。

 周りの声が空気を緩ませた。「そうこうなくっちゃ」。「ええぞ」。そんな声が上がっていた。

 竜の頼れる中継ぎ左腕も、何の自信もなく挑戦状をたたきつけるほど若くもないし、実績がないわけでもない。昨季は開幕から13試合連続無失点のロケットスタートを切った。8月初めまで0点台に迫る防御率をキープしている。その直後に2試合連続で負け投手になるなど、最終的に防御率は3.38まで降下したが、42試合に登板して自己最多の12ホールドを挙げた。

高校時代のハイライト


 食ってかかった橋本の野球人生は涙で始まっている。福井県高浜町育ち。滋賀・琵琶湖の北西、京都・舞鶴市の東側に位置している。小学3年で兄・幸樹さんの影響を受けて軟式チーム「高浜クラブ」に入った。初めての公式戦でマウンドに上がっている。

「今でも覚えています。ボロボロでした。ボロボロって言っても、ストライクは入りました。打たれたってことです。勝ったる、と思っていたので悔しくて泣いていました」

 先発して3回を投げて19失点。ひたすらはじき返される。予想外の展開を受け入れられない。混乱した。気付くと涙がポロポロ出てきたという。

 中学は軟式でプレーした兄とは別の道へ進んだ。硬式の「若狭高浜ボーイズ」に入り、強豪高校への進学を狙った。結果として話が来たのは2校。岐阜・大垣日大高と、島根の高校。「甲子園に近い、という自分の判断で決めました」。大垣日大高を選んだ。

 チャンスは思わぬ展開で転がり込んで来ることがある。つかむかどうかは本人次第。当初・・・

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