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ロッテ・横山陸人 怪物の隣で咲く「やっぱり試合が終了した勝利の瞬間が、一番うれしい」

 

「令和の怪物」と同学年で同期。ドラフト下位で入団し、ひっそりと始まったプロ野球生活だったが、自分だけの武器を磨き続け、気がつけばマリーンズの勝利を締めくくる若き守護神へと成長を遂げた。この6年間の軌跡をたどる。
文=梶原紀章(千葉ロッテマリーンズ広報室長) 写真=戸加里真司、BBM

ロッテ・横山陸人[投手]


怪物の隣で見た夢


 2020年2月13日の石垣島キャンプ最終日。この日は令和の怪物の異名を持つルーキー・佐々木朗希投手(現ドジャース)が初のブルペン入りをした。ブルペンには注目のルーキーがどんなボールを投げるのかを目にしようとメディアが大挙、押し寄せていた。そして同じタイミングで、もう一人の高卒ルーキーも初めてプロのブルペンに足を踏み入れた。

 横山陸人投手。専大松戸高からドラフト4位で指名された若者はキャンプで怪物ルーキーと同部屋。同じメニューをこなし、この日に晴れてブルペンデビューとなった。

「覚えています。マスコミがブルペンにたくさん集まっていてすごい光景でした。自分は端っこでもいいから少しでもテレビニュースに映ったらうれしいなあ。そんな感じでした」

 当時を横山は笑いながら振り返る。カメラは背番号「17」の一挙手一投足を追っていた。残念ながらその隣で投球練習をするサイドスロー投手がクローズアップされることはなかった。

 そんな中でもキレのあるボールをキャッチャーミット目掛けて投じた。当時、投手コーチを務めていた吉井理人(現イーグルス監督)もブルペンを見終わり、記者に囲まれた際、「皆さん、朗希の質問ばかりですが、隣で投げていた横山もいいボールを投げていましたよ」とうれしそうに自ら切り出すほど、異様な空間の中で堂々たるピッチングを披露していた。それは佐々木朗希にも負けるとも劣らないほど明るい未来を感じるものだった。

「朗希の球が速いのは誰もが知っていること。そこはもう僕はどう頑張っても勝てない。だから自分の良さを出そうと思っていました。サイドスローならではの良さをしっかりと出していきたいと思っていました」と横山はそのときから冷静に自己分析を行っていた。自分なりのプロの世界での生きる道を模索した。

 それでも1年目の春季キャンプからの一軍メンバー入りを告げられたときは困惑した。「なんで自分が? 本当に大丈夫かな。そういう気持ちでした」と振り返る。ただ、佐々木朗希も一軍メンバーであることを知り、ホテルでは同部屋で練習のグループも同じであることから、求められている状況が理解できた。「せっかくの機会。開き直って思い切りやろうと思った」と話す。

 初めて佐々木朗希とキャッチボールを行うとスピンのかかったキレのあるボールに衝撃を受けた。キャンプ中盤、マウンドからの距離にあたる18.44メートルでキャッチボールをするように、コーチから指示があった。佐々木朗希のボールが・・・

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