高卒2年目にしてつかんだ開幕一軍。念願の快音は聞かれなかったが、経験は新たな原動力に。今ここで、この瞬間に、やるべきことが間違っていないことは、自身の“好感触”とともに、二軍の成績にも表れている。 取材・構成=菅原梨恵 写真=高原由佳、BBM ファームのシーズンも、残り1カ月を切った。田村俊介の2年目は、一軍でこそ結果を残せてはいないものの、二軍ではしっかりと数字を刻んでいる。「いい感覚」。何かをつかみつつある若鯉は、自身について語りながら、充実の表情ものぞかせる。 ──2年目のシーズンも、もうすぐ終わりを迎えます。
田村 春のキャンプからオープン戦、開幕一軍も経験することができました。経験自体はプラス。ただ、チャンスをもらった中で、結果がまだ出せてないというところがある。まだまだ自分の中でヒットを1本出すというところの難しさだったり、一軍の舞台、その緊張感や雰囲気の違いをすごく感じたなと思います。
──さまざまな経験の中で、一番印象に残っている出来事は?
田村 やっぱり、一軍の舞台での初打席(3月31日の
ヤクルト戦=神宮、9回)。あとは、
巨人・戸郷(
戸郷翔征)さんとの対戦(7月13日=東京ドーム、7回)も、すごく印象に残っていますね。プロ野球の中でも上のレベルにいるピッチャーのボールを体感できたというのは、すごくプラスになった部分が大きいです。
──オープン戦では14試合で18打数5安打、1本塁打、4打点という成績を残しましたが、シーズンでは無安打。やはりオープン戦とシーズンとでは違いがありましたか。
田村 シーズンが始まると、チームとしての『1勝』というものが大事ですし、その1勝のために、どれだけ自分の打席の中で結果を出せるのかというのがすごく重いというか。1打席1打席にかける思いが、やっぱり違うなと感じました。
──シーズンに入って1本が出なかったのは、そういう重さを感じたから?
田村 オープン戦までは結構イケイケな感じだったんですけど・・・
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