念願だった2ケタ背番号を手にして迎えたプロ入り2年目のシーズン。自慢の守備は周囲も認めるところだが、打撃面ではここまで思うような結果を残すことができず、壁にぶち当たっている。次なるステージへ上がるために、日々の研さんを続けていく。 取材・構成=杉浦多夢 写真=大賀章好、BBM 阿部慎之助監督の言葉がすべてだろう。「一軍のメンバーといても守備は遜色ないし、打撃も変わった」。3月上旬、支配下昇格と背番号『95』を勝ち取った。だが、ここがスタートライン。目指すべきゴールはまだはるか先だ。 ──プロに入って2年目の今季、昨年との変化は感じていますか。
中田 昨年はずっと三軍の試合に出場していました。二軍の試合では、1本はヒットを打つことができましたけど、5打席しか立つことができませんでした。それが今年は二軍の試合を中心に出ることができています。ただ、いろいろ試している中でかみ合わないことがたくさんあって、正直それが今はまだ結果に結びついていません。「どうしたらいいんだろう」っていう悩みがずっと続いています。
──かみ合わない部分というのは、やはり打撃についてでしょうか。
中田 そうですね。自分としてもタイプ的に求められるものは二番打者や九番打者だと思います。同じ球団であれば尚輝(
吉川尚輝)さんや門脇(
門脇誠)さん、他球団だったら
ソフトバンクの今宮(
今宮健太)さんとか。自分ではそういうタイプだと思っているので。ランナーがいればしっかり進める、ランナーがいなければヒットでもフォアボールでも何とか出塁して一番やクリーンアップに回すという役割ですけど、そこがまだ思うようには行っていないというところです。
──支配下昇格も大きな変化でした。決まったときはどんな気持ちでしたか。
中田 いやもう、本当に「うれしい」の一言でした。
──春季キャンプでは一軍にも参加しました。そこで一番に感じたものというのはどんなところでしたか。
中田 一緒にすごい選手たちとプレーさせていただいたことは大きな経験になりました。一番は自分と考えているところがまた違うなということ。自分は打てなかったときに「何で打てなかったんだろう」と悩みにつながってしまうんですけど、先輩たちはたとえ打てなくても、「今はこうだったから、次の打席はこうしよう」とか、前向きに考えていることが分かりました。自分はまだそれができていないので、だから結果につながっていない部分があるのかなと思います。
──気持ちの持ち方についても先輩たちを参考にしていきたいと。
中田 打てなかったときのメンタルの持ち方というのもすごく大事だなと思います。なんで自分がプロの世界に入ってきたのかという、本当に初心に戻った感じで。育成のときは・・・
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