プロ野球の世界に飛び込んでから5年目となるが、いまだ3ケタ番号から抜け出せず、戦力外の屈辱も味わった。それでも、球界屈指のスピードスターとなる資質は十分だ。自慢の武器に磨きをかけ、一軍の舞台で駆け回ることを夢見る。 取材・構成=杉浦多夢 写真=BBM 昨季はソフトバンクで非公式戦ながら90試合で68盗塁をマーク。圧倒的な韋駄天ぶりを見せたが、オフに戦力外を通告されて巨人へ新天地を求めた。あこがれの存在である「代走のスペシャリスト」に教えを請いながら、自らも「切り札」になるべく研鑽(けんさん)を積む。 ──今季は巨人で再出発のシーズンですが、あらためて入団が決まったときの思いはどんなものだったのでしょうか。
舟越 ホークスでは支配下選手になることもできず、二軍でもいい成績を残したわけではなくて。何もできなかったんですけど、戦力外になったときはまだ22歳でした。体に悪いところがあったわけでもなかったので、まだまだプレーできると思っていましたし、もちろんやるつもりでした。ジャイアンツが拾ってくれるということで、家族ぐるみで昔から一番好きな球団でしたし、もちろん僕自身も好きな球団だったので、ここで活躍するしかない、活躍したいという気持ちでいっぱいでしたね。
──足に注目が集まりますが、小さいころから速かったのですか。
舟越 自信はありました。ただ、中学のころは陸上部にも所属していたんですけど、大会とかに出ても全然勝つことができなくて……。自信があっただけにそれが悔しくて、めちゃくちゃ練習しましたね。そのときは短距離ではなく、中距離の400メートルの種目でした。
──現在の50メートルのベストタイムは。
舟越 プロに入ってからはちゃんと測ったことがないので、高校のときに出した5秒88が最速です。
──現役時代に「代走のスペシャリスト」と呼ばれた
鈴木尚広二軍外野守備兼走塁コーチがあこがれだったそうですね。
舟越 そうですね。もう、あこがれというか、今となっては尚広さん(の現役時代)が僕のなりたい姿です。
──鈴木コーチからはどのようなアドバイスを受けているのですか。
舟越 技術はもちろんなんですけど・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン