
ダイエー時代の黒ユニでの井口。2005年からメジャーに移籍し、09年ロッテで日本球界復帰
プロ野球の歴史の中から、日付にこだわって「その日に何があったのか」紹介していく。今回は9月17日だ。
ロッテでラストイヤーを迎えた
井口資仁。メジャー球団をはじめ、多くのユニフォームを着ているが、ダイエーのビジター、黒のユニフォームの印象が強いという方が多いのではないか。
井口のバッティングにおけるキャリアハイ(あくまで数字)が、2003年、そのダイエー時代である。打率.340、27本塁打、109打点。驚くべきことに42盗塁で盗塁王にも輝いている。
井口だけではない。この年のダイエー打線は、史上最高のチーム打率.297をマークし、人気映画のタイトルにもかけ、「ダイハード打線」とも言われた。そして、この年の打線のもう1つの勲章が「100打点カルテット」だった。
井口に加え、打点王の
松中信彦123打点、
城島健司119打点、
ペドロ・バルデス104打点と4人の100打点以上が誕生。過去3人は50年の松竹、85年の
阪神が達成しているが、4人は初めて。そして、これが完成したのが、9月17日だった。
舞台は、大阪ドームでの近鉄戦。前日まで城島が109打点、井口が100打点としていたが、初回に99打点だったバルデスが押し出し四球で100打点に達し、まずタイ記録。カルテットの最後の1人が実は打点王の松中だった。この日まで95打点だったが、なんと一挙8打点で103打点に。チームも12対4で大勝している。
同年ダイエーは優勝、さらに阪神を破って日本一にもなった。結果的には、井口にとって日本球界最後のリーグ優勝でもある。
写真=BBM